starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

ニューカッスル、トットナム、ブライトン、Rソシエダード…ジャパンツアーチケット価格高騰の背景


三笘薫(2024年1月撮影)

今夏欧州クラブが行うジャパンツアーのチケット高騰が話題を呼んでいる。イングランドプレミアリーグのニューカッスル、トッテナム、日本代表MF三笘薫(27)の所属するブライトン、久保建英(23)の所属するスペイン1部Rソシエダードらが来日して、Jクラブと親善試合を行う。

今回Jリーグが招聘(しょうへい)したニューカッスルは、ビッグ6と呼ばれる強豪には入らない。ただ浦和レッズ、横浜F・マリノスと対戦するチケット代が、最低価格4800円からと通常のJリーグ(最低価格2900円)よりも高い金額に設定されている。他の団体が主催するブライトン-鹿島アントラーズ(最低価格8800円)、伊東純也(31)中村敬斗(23)を擁するスタッド・ランス-ヴィッセル神戸(最低価格6600円)も決して手頃な価格とは言えない。 関係者によると、強気な価格設定の背景には、海外クラブの招聘(しょうへい)金額の高騰や円安などの要因が絡み合っているという。近年、欧米クラブはアジア・アメリカを隔年で訪問しており、特にアジアでの競合が激化している。韓国、タイ、シンガポールなどが積極的に手を挙げ、結果として金額が年々増加する傾向にある。一部のプロモーターが収支度外視で海外クラブを呼び、大赤字を出すケースも見られるようになってきた。

チームによって差はあるが、別の関係者によると、海外クラブの招聘(しょうへい)にかかる金額は約3~8億円。試合だけでなく、練習やサッカー教室などのイベントを通して回収を図るのが現状だ。利益優先ではない価格設定だが、スタジアムが埋まらなければ元も子もない。主催者側の苦悩が見て取れる。

ただ、こうした取り組みが日本選手の海外移籍も後押ししている事実も見逃せない。海外クラブを継続的に招いているJリーグやスカパー!などの実績もあり、多くの欧州クラブから日本への関心が高まっている。あるブンデスリーガ関係者は、「日本サッカーの競技レベル向上はもちろん、市場拡大も視野に入れて日本人選手の獲得にゴーを出している」と明かした。実際に海外クラブのSNS日本のアカウント数は増加傾向にある。ツアー実施にも積極的な姿勢を示しているクラブは多く、去年は7クラブが来日した。

Jリーグによる海外クラブ招聘(しょうへい)の根底には「日本サッカーの発展」との思いがあるという。リーグ主体で「Jクラブに海外トップレベルを経験してもらう」「普段Jリーグを見ない層に観戦機会をつくる」というテーマを掲げ、集客だけでなく、プレシーズンキャンプとして日本滞在中を強化の機会と捉えるクラブとのマッチメークを重視した。

ニューカッスルと対戦する浦和、横浜はアジアの舞台でも強さを発揮する2クラブだ。浦和は3度のアジア制覇を成し遂げており、横浜も直近のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝まで進んだ。25年から拡大して始まるクラブワールドカップを見据えた対戦カードとなったという。

昨年の海外クラブ同士のチケット価格を米国やシンガポールと比較すると、日本は6~7割に設定されている。日本サッカーの強化を前提としつつ、招聘(しょうへい)金の高騰とのせめぎ合いの中でチケット価格が定まっていく。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.