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【大学選手権】帝京大4番山本涼貴V打「何かを変えなきゃ」応援に力入れ53年ぶり8強呼び込む


帝京大対関学大 勝利し笑顔でガッツポーズする帝京大・山本涼(撮影・鈴木正人)

<全日本大学野球選手権:帝京大4-3関学大>◇12日◇2回戦◇神宮

「1部昇格即V」で勢いに乗る帝京大(首都)は、9回に4番山本涼貴外野手(3年=聖望学園)の左中間を破る適時三塁打で勝ち越しに成功。関学大(関西学生)を相手に71年以来同大会53年ぶりの白星で8強入りを果たした。東日本国際大(南東北)、上武大(関甲新学生)はともに2年ぶりの8強進出を決めた。

    ◇    ◇    ◇

歴史的な快進撃だ。3-3の最終回。9回2死三塁の好機をつくると、4番山本が「ここで決めるぞ」と外角直球を左中間に運び、試合を決めた。4番は何度も拳を力強く突き上げ、ユニホームと同じ赤色に染まった三塁側応援席にとびきりの笑顔を見せた。

エース左腕、栄龍騰投手(4年=津田学園)の好投も光った。スライダーを軸に8回3失点10奪三振。序盤に3失点も「変化球でカウントが取れるようになっていったので」と、尻上がりに調子が上がる粘投で勝利を呼び込んだ。

昨秋に首都大学リーグの2部で優勝。今春「1部昇格即優勝」を果たし、2部制になった66年以降初の快挙を成し遂げた。今年のチームについて「去年と雰囲気が違いますね」と4番は語る。昨春2部で5位に沈んだ時は、ベンチ外選手の気持ちが離れてしまうこともしばしばあった。それでも「何かを変えなきゃ」と、まず応援から力を入れた。1年後。応援席には赤色や黄色のメガホンを持った仲間たちが精いっぱい声援を送っていた。同大八王子キャンパス公式マスコットキャラクター「てぃーぼー」も応援にかけつけ、全員で大舞台での1勝をつかんだ。

天理大との準々決勝に勝利すれば初の4強入りとなる。帝京大の勢いはまだまだ止まらない。【佐瀬百合子】

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