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<日本生命セ・パ交流戦:楽天3-2阪神>◇5日◇甲子園
阪神前川右京外野手(21)が敗戦の中で光り輝いた。主砲の大山がこの日から2軍に降格する非常事態で、プロ初の2番で出場。先制二塁打で気を吐いた。
0-0の3回、イニング前に円陣を組んで迎えた2死一塁のフルカウント。「ゾーンにきた球は思い切って」と積極的な姿勢は崩さなかった。楽天先発・内の151キロ直球を強振。右中間を深く破り、一塁走者中野を悠々生還させた。
「追い込まれていましたが、強くスイングすることができましたし、先制点を取ることができてよかったです」
大山や佐藤輝ら昨季の主軸らがファーム調整を行っており、日々試行錯誤を続ける虎打線。昨季の同時期は22通りだった中、早くもこの日の先発オーダーは今季35通り目となった。日々試行錯誤を続ける打線の中で、この日はプロ初の2番出場。慣れない打順にもきっちりと適応した。
試合前には中野に同打順での役割を質問するなど準備をして出場。初回無死二塁の第1打席目は“大根切り”のような打法で二ゴロを転がす進塁打。5回にはフルカウントから低めの変化球を見逃し、四球でチャンスを広げた。「また同じ打順になっても、ちゃんと仕事ができるように頑張ります」と求められる役割を忠実に果たした。
交流戦ではチームトップの5打点目。岡田監督は「点取るためやろ」と2番起用の意図を明かしたが、その期待に応えた。4万2615人の超満員となった甲子園。敗戦の中、虎党に希望を見せる一打となった。【波部俊之介】