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7年ぶりのルヴァン杯優勝を狙うセレッソ大阪は、5日に本拠地ヨドコウでプレーオフ(PO)ステージ第1戦のFC町田ゼルビア戦に臨む。9日のアウェー戦との2戦合計で、9月に行われる準々決勝への進出が決まる。
C大阪にとっては、5月15日のリーグ第14節で町田と対戦し、1-2と競り負けたリベンジ戦。小菊昭雄監督(48)にも、思い入れの深い2度目の対戦になる。
町田の就任2年目、黒田剛(ごう)監督(54)とは20年以上の付き合いになる。
小菊監督がC大阪のスカウトを務めた02年から、のちに全国高校選手権で計3度優勝を果たす青森山田・黒田監督の下を訪れ、サッカーのイロハを教わっていた。
「食事や銭湯に連れて行ってもらい、裸の付き合いをさせていただいた。スカウト1年目だった僕に、他の監督からしたら『誰やねん、こいつ』という感じの中で、剛さんには本当にかわいがっていただいた。あの時から人として、ひかれていた。感謝の気持ちでいっぱいです」
両監督はともにプロ選手の経験はなく、Jリーグの監督に就任した珍しい共通点がある。小菊監督は高校時代のMF香川真司を発掘し、監督として21、22年のルヴァン杯で連続準優勝に導いた。黒田監督は高体連で頂点を極め、今はJ1の指揮官としてしのぎを削る。
5月の初対戦は、小菊監督が4月度のJ1月間優秀監督賞、黒田監督が2・3月度の受賞をしての顔合わせだった。プロ選手の経験がなくとも、J1の指揮官として成功する姿を示した。
「僕らみたいなキャリアの人間が、こうやって剛さんを中心に結果を出せた時に、子どもたちに新たな夢が与えられる。そういう監督が(Jリーグに)いてもいいのかなと思う」
リーグ戦では現在、C大阪は首位町田に勝ち点10差をつけられての9位にいる。今後の巻き返しの前に、小菊監督はルヴァン杯で町田に勝ち、自身初タイトルの夢をつなぎたい。
「僕にとっては、どの試合も監督に就任してからの思いは一緒。全試合勝ちたいし、どのタイトル、どの大会も取りたい」
就任から丸3年がたつ小菊セレッソが、黒田ゼルビアに正面からぶつかる。【横田和幸】