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力発揮できなかった楽天の田中将=2年目、制球に苦しむ―22プロ野球回顧(7)


 楽天の田中将は、日本球界復帰2年目も苦い結果に終わった。昨季と同じように味方の援護を受けられない不運な試合もあり、9勝12敗。この2年間を「喜べることよりも苦しいことの方が多かった」と振り返った。  状態が悪くてもすぐさま修正し、ピンチの場面でこそ出力を上げられるのが田中将だが、今季はピンチで崩れることが増えた。  投球はカウントを整えられるスライダー、決め球のスプリットが主体だが、制球に苦しんだ。終盤にはスプリットの落ちが悪くなり、浮いた球をことごとく痛打された。「自分のいい球を何球も投げられなかった。失投が多い」と反省が口をついた。  フォームを微調整したり、プレートを踏む位置を変えたり。試合の中で修正しようとしても、しっくりとくる感覚が戻らないのか、マウンドで首をかしげる姿が何度も見られた。  最終戦の10月2日のオリックス戦は、まさに今季を象徴するような試合となった。味方が四回に2点を先取したにもかかわらず、直後の五回に崩れて3点を奪われ、逆転負け。「1イニングにまとめて点を取られた。最後の最後もそういう失敗をして今季が終わってしまった」と、うなだれるしかなかった。  来季も楽天でプレーすることが決まったが、悔しさを晴らす投球ができるのか。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕オリックスの福田に逆転打を許した楽天先発の田中将=10月2日、楽天生命パーク
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