韓国の至宝「全力尽くした」＝孫興民、無得点で終幕―Ｗ杯サッカー

　韓国のエースの挑戦が終わった。「アジア最高」のストライカーとして期待された孫興民は、今大会４試合で無得点。チームを２０年ぶりの準々決勝には導けず、「期待に応えられなかった。ファンに謝りたい」と悔しさをにじませた。 　※圭成（※恵の心が日）との２トップでカウンターを狙ったものの、ブラジルの堅い守備網を突破できず、いたずらにボールを回す場面が目立った。一番の見せ場は後半開始直後。マルキーニョスをかわし、左サイドからペナルティーエリア内に進入して放ったシュートは、ゴールのわずか右に外れた。 　昨季はイングランド・プレミアリーグでアジア選手として初めて得点王に輝いたが、大会前に左目付近を骨折するアクシデントに見舞われた。フェースガードを着けて臨み、相手との接触を恐れずプレー。「全力を尽くした」との自負はある。 　ドイツを破りながらも、１次リーグで敗退した前回大会から確実に歩みは進めた。「これで終わりではない。もっといいチームになれる」。若手に向けて発した言葉は、自身に言い聞かせているようでもあった。　（ドーハ時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、ブラジルに４点目を決められ、ぼうぜんとする韓国の孫興民（左）＝５日、ドーハ（ロイター時事）