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戦術がもたらした金星=「俊哉の司令塔ラボ」―W杯サッカー


 やりましたね! 僕もうれしかった、本当に。スタジアムで目撃できて最高だった。何と言っても相手は、4度の優勝経験がある強豪のドイツ。この歴史的な1勝は、戦術的な勝利と言い換えることができる。  まず森保監督の采配がずばり当たった。前半に押し込まれて、それもPKで先制されて相当なダメージを受けたと思ったけど、すぐ手を打った。相手の良さをどう消すか見抜き、後半から冨安を入れて3バックにして攻撃に転じた。狙いはサイドを崩すこと。プレッシャーが見事にはまり、相手の動揺を誘っていた。  これに欠かせなかったのが、三笘と遠藤の2人だ。攻撃のリズムをつくったのは、後半途中から左サイドに投入された三笘。流れを引き寄せる同点ゴールをお膳立てしたドリブルとパスが好例だった。相手の足を止め、慌ただしかった試合を落ち着かせた。ここからパスが圧倒的につながるようになった。スタジアムで上から見ていて、この変化はすごく感じた。  そして試合を通じてすごく効いていたのが遠藤だった。つぶす、ボールを奪うもだけど、取ってから運ぶプレーも秀逸。前半にドイツに相当押し込まれたところから、彼の迫力あるプレーで力関係を戻していった。周りが攻撃に集中できるようにチームを安定させ、自信を与える役割を担った。デュエル(決闘)の部分でも相手に全く引けを取らなかった。  本当に素晴らしいスタートになった。でも、この白星の価値を本物にするには、次のコスタリカ戦をどう戦うかに尽きる。3チームが勝ち点6で並ぶ可能性もある。そうなるとゴール数が重要。次も勝ち点を取ることを絶対条件にしてほしい。  さすがW杯の舞台。まだ開幕して間もないのに、アルゼンチンも敗れて、初戦の難しさと重要性を改めて感じさせられた。だからこそ、この日本の勝利は今大会での素晴らしい結果を予感させてくれる。心から期待したい。   ◇藤田俊哉氏の略歴  藤田 俊哉氏(ふじた・としや)静岡・清水商高(現清水桜が丘高)、筑波大を経て、1994年に磐田に入団。ユトレヒト(オランダ)、名古屋などでもプレーした元日本代表MF。2001年にJリーグ最優秀選手に輝き、背番号10として磐田の黄金期を支えた。現役引退後はオランダで指導者も務めた。今年9月から磐田スポーツダイレクター。51歳。静岡市出身。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕サッカー元日本代表の藤田俊哉氏=10月12日、日産スタジアム
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