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「しぶこ」に沸いた3日間=選手も魅了する渋野日向子―女子ゴルフ


 その振る舞いは多くのファン、さらには同じプレーヤーまでも魅了する。女子ゴルフで米ツアーを主戦場としている渋野日向子が、10月30日まで行われた日本ツアーの樋口久子・三菱電機レディース(埼玉・武蔵丘GC)に出場した。会場を訪れたギャラリーは3日間で延べ2万人近く。「しぶこ」の一挙手一投足に熱い視線が注がれた。  渋野の日本ツアー参戦は、5月のブリヂストン・レディースオープン以来。その時も大勢のギャラリーに見守られたが、予選落ちして「ご高齢の方もいらっしゃったのに、いいところを見せられずに悔しい」。人だかりの中に、お年寄りながら渋野を見て回る婦人がいた。スコアを崩して歯がゆい中でも、渋野はファンの姿を見逃さない。  迎えた三菱電機レディース。ギャラリーは、立ち入りを制限するローピング設定の範囲内で選手を見る。第2日。1番ホールで、ロープ際に父親と一緒の女の子がいた。渋野は歩きながら、手を振って満面の笑み。8番でバーディーを決め、大歓声の中でグリーンを後にする際も別の女の子を見て、にっこり。同伴の父親は「違うホールでも娘にグータッチしてくれました」と目を細めた。  渋野はともに高校2年の手塚彩馨(長野・佐久長聖高)、小俣柚葉(東京・代々木高)と同組で、プレーの合間に談笑。手塚は「気さくに話してくれて、回りやすかった。ああいう選手になりたいと思った」。小俣も「海外の感じとか、英語をしゃべれるようになりましたか? とか、いろいろ話した」と喜び、「風に負けない球を打っていた。勉強になった」。学びも多かったようだ。  「自分から声を掛けまくった」と明かした渋野は、「お姉ちゃん感覚というか、親目線ですね。プロの世界は楽しいよ、と知ってもらいたくて」。手塚は「私も渋野選手みたいに、世界で勝てるプロゴルファーになりたい」と目を輝かせた。  渋野は初日の61位から、2日目に「(アマチュアの2人に)いいところを見せなきゃ」と28位に浮上し、最終日は9位とトップ10入り。「楽し過ぎたくらい」と笑った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕女子ゴルフの樋口久子・三菱電機レディースで多くのギャラリーを引き連れて歩く渋野日向子(手前中央)=10月30日、埼玉・武蔵丘GC 〔写真説明〕女子ゴルフの樋口久子・三菱電機レディースでショットを放つ渋野日向子=10月29日、埼玉・武蔵丘GC 〔写真説明〕女子ゴルフの樋口久子・三菱電機レディースでラウンド中に笑顔を見せる渋野日向子=10月28日、埼玉・武蔵丘GC
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