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去り際はすがすがしく=中村俊輔、正確に懸命に―J2


 最後まで「伝家の宝刀」である左足からのキックは正確だった。中村俊輔は「できるくらいまで回復してよかった」。すがすがしくピッチを去った。  幾度となくファンを沸かせてきたFK。前半に2度、味方に合わせた。神奈川・桐光学園高の後輩、小川のシュートにもつながり「狙っているところに入って来てくれた」。流れの中でも、ボール保持に苦しむ味方をサポート。低い位置でパスを散らし、巧みに熊本のプレスをかわした。  懸命なリハビリの末、ピッチに戻ってきた。6月に右足首の軟骨を除去する手術を受けた後、感染症も起こし、全体練習に復帰したのは約1カ月前。60分間のプレー中、スライディングから痛みをこらえて立ち上がる場面もあった。  ベンチに退いた後、味方が逆転してゴール裏に歓喜の輪ができたが「痛くて行けなかった。そこまでやれた」。人一倍の練習量を誇るレフティーを支えた44歳の軸足は限界を迎えたが、最後に満足感もあった。  今後は「ゼロから」指導者を目指す。「自分の感覚を一回捨てる必要がある。いろいろなことにトライして、いろいろな人から吸収したい」。第二の人生でも貪欲な姿勢は変わらない。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕J2熊本戦の前半、FKを蹴る横浜Cの中村俊輔=23日、えがおS 〔写真説明〕試合後、チームメートに囲まれ笑顔を見せる横浜Cの中村俊輔(中央)=23日、えがおS
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