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ピクシー、母国セルビア復権へ=「最高の成績を」―W杯サッカー・注目国(5)


 セルビアのワールドカップ(W杯)出場は2大会連続13度目。旧ユーゴスラビア時代にベスト4に2度入った実績を持つが直近3大会は1次リーグ敗退(2006年大会はセルビア・モンテネグロとして出場)。J1名古屋で選手、監督として活躍し、「ピクシー(妖精)」の愛称で親しまれるストイコビッチ監督がカタールの地で母国の復権を目指す。  21年欧州選手権出場を逃したチームを昨年3月から率い、着実に成長させた。W杯欧州予選はポルトガルを抑えて無敗で首位通過。欧州ネーションズリーグでも最上位リーグ昇格を決めた。ブラホビッチ(ユベントス)らを擁する前線は得点力に優れ迫力十分。中盤のコスティッチ(同)は左足の精度が高く、運動量が豊富で攻守のキーマンだ。  現役時代、W杯に2度出場したピクシーにとっては1998年フランス大会以来の舞台。90年イタリア大会はアルゼンチンとの準々決勝でPK戦の末に散ってベスト8で涙をのんだが、マラドーナと2人の「天才」が競演した激闘は、今も語り草になっている。  90年大会の指揮官で、今年5月に亡くなったオシムさんは、ピクシーにとって特別な存在。「知的で直感に優れた戦略家だった。私の選手生活に深い足跡を残した」。互いの能力を認め合い、過ごした時間は指導者としての礎になっている。亡き師への思いも背負って戦いに臨む。  W杯1次リーグでは、前回ロシア大会に続きブラジル、スイスと同組。簡単なグループではないが「W杯で最高成績を収めることを成し遂げたい」。妖精がかける「魔法」によって、快進撃を見せることができるか。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕セルビアを率いてW杯に臨むストイコビッチ監督=6月12日、リュブリャナ(AFP時事)
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