もがく山田、先制２ラン＝２戦連発、待たれる復活―プロ野球・ヤクルト

　ヤクルトの山田が、この試合最初の得点機で打力を示した。三回２死二塁で、巨人先発の菅野から２ラン。連覇に向けた首位固めへ、主将自ら２試合連続となるアーチでチームを奮い立たせた。 　１ボール２ストライクから、フルカウントまで粘って７球目。甘く入った変化球を強振し、左翼席に２１号をたたき込んだ。「しっかりと芯で捉えることができた。いいスイングができた」と手応え十分に振り返った。 　だが、ダイヤモンドを一周する表情に、笑みはない。それもそのはず。７月に新型コロナウイルスに感染した影響もあり、個人成績ではいまひとつ波に乗れていない。打率は２割５分前後を推移し、トリプルスリー（打率３割、３０本塁打、３０盗塁）の達成者としては物足りないとの自覚がある。 　休養日をつくったり、３番以外を打ったりと、ここまでは不完全燃焼なシーズン。「試行錯誤しながらやっているけど、まだ打破できていない。頑張って個人としても結果を出したい」。村上の前を打つ強打者が完全復活すれば、連覇も一気に近づくはずだ。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕３回、先制の２点本塁打を放つヤクルトの山田＝３０日、京セラドーム