松川、佐々木朗救う一打＝新人捕手、バットでも貢献―プロ野球・ロッテ

　一振りで佐々木朗を救った。ロッテの松川が六回に満塁走者一掃の逆転二塁打。５失点と苦しんだ右腕に６月２２日以来となる白星を贈り、「勝ちが似合う投手。勝たせられてよかった」と胸を張った。 　苦心のリードで佐々木朗を引っ張っていたが、五回までに４失点。１点を追う六回２死満塁で打席が巡ってきた。森脇ヘッドコーチから「四球の後、必ず甘い球が来る。積極的に振っていけ」と背中を押された。迷わず初球を捉えると、打球は伸びて右中間を破った。塁上でベンチに向かってガッツポーズ。佐々木朗に「泣きそうになった」と言わせる殊勲打だった。 　守備で信頼を勝ち取った高卒ルーキー捕手は、打撃でも着実に成長を続ける。開幕当初は速球に押されていたが、引っ張って強い当たりも出るようになってきた。井口監督も「割り切れる打者。初球から振っても捉えられない選手が多いが、それができる選手」と褒める。 　プロ初安打を放った仙台で、今度は初の決勝打。ヒーローインタビューでは「まだまだ優勝を狙える。一試合一試合大切に戦う」。チームの顔として、はっきりと宣言した。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕６回、逆転の３点二塁打を放つロッテの松川＝１９日、楽天生命パーク