白熱するナ・リーグ中地区＝鈴木が加入、３年目筒香も―米大リーグ

　米大リーグのカブスに今季、プロ野球広島から鈴木誠也外野手が加入した。カブスが所属するナ・リーグ中地区ではパイレーツの筒香嘉智内野手もプレー。ポストシーズンで各リーグのワイルドカードが一つ増えて３チームとなり、シーズン終盤まで白熱した戦いが見られそうだ。 　カブスは昨季、主力選手を大量に放出。再建にかじを切る中で鈴木を獲得した。メジャー経験の少ない若手が多く、ロス監督は鈴木を「この先もずっと、チームの大きなピースの一つになる選手」と評価。コントレラスやハップらとともに、中心選手の役割を求めている。 　戦力的には昨季の地区４位を上回ることが現実的な目標となるが、熱狂的な気質で知られる古豪チームのファンからは、１年目の鈴木にも期待と厳しい目が向けられる。本人は「しっかりプレーで頑張れば、喜んでくれるはず」と意欲を口にする。 　レギュラーシーズン１６２試合を戦う大リーグで、同地区チームとの対戦はそれぞれ１９試合。パイレーツの筒香は「しょっちゅう会うのはうれしい」と、鈴木のカブス加入を歓迎した。自身は地区最下位から浮上を目指すチームでメジャー３年目に臨む。パイレーツは昨季、チーム本塁打数や総得点が３０球団で最下位。今季も得点力に不安を抱える打線で、中軸としての働きが求められる。 　昨季地区優勝のブルワーズは、サイ・ヤング賞（最優秀投手賞）右腕のバーンズらを擁するリーグ屈指の投手陣が強み。カージナルスは４２歳のプホルスが復帰。大黒柱の捕手モリーナとともに、かつての黄金時代を築いた名選手のラストシーズンに注目が集まる。　（ニューヨーク時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕ダイヤモンドバックスとのオープン戦の１回、打席に立つカブスの鈴木＝３月２９日、アリゾナ州メサ 〔写真説明〕ブルージェイズとのオープン戦の１回、打席に立つパイレーツの筒香＝１日、フロリダ州ブラデントン（ロイター時事）