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頂点近づく会心SP=坂本、重ねた鍛錬―世界フィギュア


 【モンペリエ(フランス)時事】23日に行われたフィギュアスケート世界選手権の女子ショートプログラム(SP)で、北京五輪銅メダルの坂本花織(シスメックス)が自己新の80.32点をマークして首位に立った。「今できるベストの演技。すごく満足」と、笑みを絶やさず振り返った。  大技のジャンプがなくても、持ち味の躍動感を存分に示した。「本当にスピードに乗って滑れた」。スピン、ステップも含めてミスはなく、芸術性や表現力を10点満点で評価する演技構成点は、5項目で全て9点台に乗せた。  北京で団体、個人とも表彰台に立ち、達成感から目標を見失いかけた。そんな中、強豪ロシア勢は政府のウクライナ侵攻により世界選手権への参加を認められず、自身が優勝候補と見られるように。重圧が増したのは、五輪を終えて調子が下がった時期に重なった。  復調の気配さえ感じられなかった状況から、SPで会心の演技を見せるまでに持ち直した。「今シーズンの頑張りが後押ししてくれた」。体力的にきついプログラムを滑り切れるように鍛錬してきた。その蓄積がある。  2位に5点以上の差をつけ、日本女子では2014年大会の浅田真央以来となる頂点に近づいた。「フリーは自己ベストだけを考えてやりたい」と気を緩めず備える。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕女子ショートプログラム(SP)で演技する坂本花織=23日、フランス・モンペリエ(AFP時事)
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