異例のキャンプイン＝労使紛争で１カ月遅れ―米大リーグ

　【テンピ（米アリゾナ州）時事】米大リーグの春季キャンプが１４日、アリゾナ、フロリダ両州で続々と始まった。メジャー５年目を迎えたエンゼルスの大谷翔平選手や、パドレスのダルビッシュ有投手らが初日を迎え、全体練習に参加した。 　今年は異例のキャンプインとなった。昨年１２月に労使協定が失効し、オーナー側がロックアウトに突入。新協定をめぐって選手会との交渉が難航し、ようやく合意したのが今月１０日だった。　 　始動が約１カ月も遅れ、選手の状態について不安視する声が漏れる。エンゼルスのマドン監督は、「どの選手ともオフに話せる機会がなかった。まずは状態を確かめたい」と語った。 　移籍市場も止まっていたため、キャンプインに間に合わない選手もいる。プロ野球広島からメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手は、所属が決まらないまま１４日を迎えた。マリナーズからフリーエージェントとなっていた菊池雄星投手は同日、ブルージェイズ加入が発表されたばかり。 　１７日にはオープン戦が始まり、シーズン開幕は４月７日。各選手は調整を急がされそうだ。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕キャンプインし、笑顔を見せるエンゼルスの大谷（左）＝１４日、米アリゾナ州テンピ