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芭蕉の理念胸に改革=球児の健康重視、女性参画―八田英二氏に聞く・高校野球(下)


 八田英二氏の座右の銘は「不易流行」だ。「世の中には変えてはならないものと、変えるべきものがある」。日本高校野球連盟会長を務めた6年間、俳人松尾芭蕉が好んだという理念はいつも胸の内にあった。  教育畑の八田氏は、歴代会長の中でも改革派として異彩を放つ。かねて問題となっていた球児の健康管理を重要視し、投手の故障防止のために「500球制限」を導入。他にもタイブレーク制の実施や甲子園大会の休養日増設、熱中症対策、球が飛び過ぎる危険なバットの規格見直しなど、さまざまな改革に取り組んだ。  第1回選手権大会に当たる全国中等学校優勝大会が1915年に開催されてから1世紀。歴史ある高校野球を「情熱あふれる人間が支える素晴らしい教育の場」とたたえながらも、半面では「根性論がまかり通っていた世界」と言う。炎天下でぼろぼろになりながら一人で投げ抜く投手の姿が美談になるなど、根強く残る非科学的な考えには違和感があった。  「改革なくして伝統なし」が持論。野球経験者でない自分が会長を任された意味をかみしめ、高校野球が時代に取り残されないためにも「改めるべきものは改める」と心に決めて臨んだ。  八田氏は女性の参画にも熱心だった。昨夏、全国高校女子硬式選手権の決勝を初めて甲子園で開催。新たな歴史の扉を開いた。高野連では理事に女性を積極的に登用。「高校野球は男性だけのものではないと一石を投じることができたと思う」。目まぐるしく変革する社会情勢にも対応できる高校野球の可能性を信じている。  ◇八田英二氏の略歴  八田 英二氏(はった・えいじ)71年に同志社大経済学部を卒業し、77年に米カリフォルニア大バークレー校大学院修了。同志社大で経済学部教授、同学部長、学長などを務め、17年から学校法人同志社総長。06年以降は全日本大学野球連盟会長、日本学生野球協会会長(現職)などを歴任。15年から日本高校野球連盟会長を3期6年務めた。72歳。京都市出身。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える日本高校野球連盟前会長の八田英二氏=2月17日、京都市上京区
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