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走り抜いた41歳=新田、次世代にバトン―北京パラ〔パラリンピック〕


 集大成と位置付けた大会の最後の個人種目を終え、41歳の新田はすがすがしい表情を見せた。男子スプリント・フリー立位の予選を12位でぎりぎり突破し、準決勝も必死に食らい付いた。1組の6人中4位で惜しくも敗退。それでも「自分なりに頑張った。予選よりも準決勝で順位を上げられたのは非常に評価できる」と自分を褒めた。  過去6大会で三つの金を含む5個のメダルを獲得。この4年間、自分のパフォーマンスに向き合いながら、常に若手の成長を気に掛けてきた。「覚悟を持ってやってほしいとは伝えた」。距離とバイアスロンのノルディックスキーで、日本勢は1998年長野大会からメダルをつないでいる。その伝統を途切れさせまいと、後進の底上げを自らに課した。  そして今大会、21歳の川除が、期待通りの走りで7日に金メダルを獲得。バトンは41歳から次の世代に、確かに渡った。  けがや体の不調に悩まされ、思い通りにいかなかった4年間。「諦めないことを、若い選手もそうだし、子どもにも伝えることができたのは幸せ」。最後に持てる力を出し切り、涙を浮かべた。  今後について、大会後に気持ちを整理するとしたが、「次はないでしょうね」とも話した。第一人者が一つの区切りを迎えた。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ノルディックスキー距離男子スプリント・フリー立位準決勝、力走する新田佳浩=9日、張家口
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