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GK田中、ピッチ外で好セーブ=認知症男性を救助―J3北九州


 サッカーJ3北九州のGK田中悠也選手(21)がピッチ外でファインセーブ―。行方不明となっていた高齢男性の発見に協力し、このほど福岡県小倉北署から感謝状を授与された。「感謝されるとすごくうれしい。良いことをしてよかった」と言葉に実感を込めた。  田中選手は1月20日夜、北九州市内のコインランドリーでマネキンに話し掛けている男性を見掛けた。「もしかしたら徘徊(はいかい)されているのかな」。そう思って声を掛け、言葉を交わすうちに、男性はかばんの中から住所や電話番号などが書かれた名札を取り出した。  認知症を患う男性は当日午後から行方が分からなくなっていた。田中選手は男性の妻へ連絡。警察を通じて助けることができた。  声を掛けることをためらいがちな状況で、田中選手の頭にはあることが思い浮かんだ。男性は直前の1月15日に亡くなったばかりの祖父と年齢が近く、「家族の方がすごく心配しているだろうなと思った」。  田中選手は、昨季途中からポジションをつかみ、今季がプロ4年目。強豪市船橋高(千葉)時代に指導を受けた朝岡隆蔵さん(45)=現J2千葉U18A監督=から「徳を積み重ねる」と説かれ、日頃から街中でごみ拾いなどをしている。「それがサッカーにつながるかは分からないが、勝つか負けるか、ぎりぎりのところで変わると言われていた」。恩師の教えを人助けにつなげた。(了)【時事通信社】
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