出場可否、１４日判明＝ワリエワ、本番に向け集中〔五輪・フィギュア〕

　【北京時事】１５日から始まる北京五輪フィギュアスケート女子で、ロシア・オリンピック委員会（ＲＯＣ）のカミラ・ワリエワが、リンク内外で注目を集めている。大会中にドーピング違反の疑いが発覚。金メダル最有力候補の１５歳が出場できるかどうかは、競技開始前日まで分からないという異例の事態となっている。 　昨年１２月に採取されたワリエワの検体から、禁止薬物トリメタジジンが検出された。それが通知されたのは、ワリエワがＲＯＣの団体金メダルに貢献した翌日の今月８日。ロシア反ドーピング機関（ＲＵＳＡＤＡ）は暫定資格停止処分を科したものの、本人側の異議申し立てを受け、９日に処分を解除。その理由はまだ明らかになっていない。 　世界反ドーピング機関（ＷＡＤＡ）などは処分解除の取り消しを求め、スポーツ仲裁裁判所（ＣＡＳ）に提訴。ＣＡＳの裁定は１４日午後（北京時間）に下される。問題発覚後、大会の定例記者会見では各国メディアから多くの関連質問が飛んで過熱。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）のアダムス広報部長が、「皆さん、落ち着いて」と呼び掛けるほどだ。 　１４日の裁定は、女子個人への出場可否に限られ、日本が３位になっている団体最終順位の扱いについては別途判断されるという。 　運命の日を控え、ワリエワは１３日早朝から本番の会場で調整。得意の４回転ジャンプには切れがあり、集中している様子だった。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕練習するフィギュアスケート女子のワリエワ＝１３日、北京 〔写真説明〕練習で転倒するフィギュアスケート女子のワリエワ＝１３日、北京 〔写真説明〕練習で笑顔を見せるフィギュアスケート女子のワリエワ＝１３日、北京 〔写真説明〕練習中にトゥトベリゼコーチ（右）と話すフィギュアスケート女子のワリエワ＝１３日、北京