４５０号にらみ原点回帰＝中村、再び「角度」追求―プロ野球・西武

　西武の中村剛也内野手が、節目の記録達成をにらんで準備を進めている。２１年目の今季はプロ野球史上１４人目となる通算４５０本塁打まで、あと８本で迎える。キャンプ第２クールを終えた９日には「ここまでは良くもなく悪くもなくといったところ」。言葉は普段と変わらず素っ気ないが、練習中の表情は明るい。 　昨年のキャンプは２日目に左ふくらはぎに違和感を覚え、その後は室内での打撃練習しかできなかった。今年はけがなく調整を重ねているだけでも充実感がある。 　打撃のテーマは「角度」だ。８日のフリー打撃では、同じ組の山川、渡部と競い合うように打球を舞い上がらせた。「今は目いっぱいの力で打とうとしていて、徐々に力を抜いていければ」。マシン打撃で打ち込む時にも、高さを意識する。 　２０１９年途中からの一時期は、ライナーを打つイメージでいた。狙い通りに安定感は増したが、無意識で飛ばせていた角度のついた打球が減った。「やっぱり本塁打を打ちたい。状況によってはライナーも打てる練習をしながら、もう一回角度を求める」。原点に立ち返った。 　４５０号の先にも視線を向ける。「すごい数字だけど、区切りと考えたらちょっと中途半端。５００ですね」。体と技術を整えて、真の目標に少しでも近づけるシーズンにする。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕打撃練習をする西武の中村＝６日、宮崎県日南市