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貫いた妥協なき姿勢=引退の福島千里さん―陸上女子


 陸上女子短距離のエースとして長く活躍し、1月に現役を引退した福島千里さん(33)=セイコー=が時事通信のインタビューに応じた。第一線で走り続けて15年近く。技術や練習に妥協しない姿勢を貫き通し、「常に満足していなかった。手を抜かない。それが全てだった」と振り返った。  北海道出身。100メートルで11秒21、200メートルでも22秒88の日本記録を持つ。鍛錬をこつこつと積み上げ、「きのうより速く、きょうよりあしたと(いう思いで)やってきた」。2008年4月に100メートルで当時の日本記録に並び、一気に台頭。20歳で出場した同年夏の北京五輪は「すごく大きなきっかけになった。世界との距離を知り、明確な目標ができた」。トレーニングの工夫を重ね、五輪3大会、世界選手権4大会の大舞台を踏んだ。  短距離2種目とも、日本勢で初めて世界選手権の準決勝まで駒を進めた。だが、決勝進出を明確な目標として意識できたことは「一度もなかった」と言う。「準決勝で(対等に)戦えたことがないので。予選を命懸けで走っている私たちからすると、ファイナリストになる人の心構えは絶対違う。同じ土俵には上がれない」。世界の厚い壁を破ろうと格闘してきたからこそ知る短距離種目の厳しさを、そう表現した。  競技に対してストイックに取り組み、指導者と衝突した経験も。それでも、「一つ一つの選択で悩んだり考えたり。真剣に考えて答えを出したから、やってこられたのかな」。日本の陸上史に名を刻んだスプリンター人生への誇りをにじませた。  ◇福島千里さんの略歴  福島 千里(ふくしま・ちさと)08年北京五輪の女子100メートルに日本勢で56年ぶりに出場し、その後の五輪2大会も代表入り。10年広州アジア大会で短距離2冠、11年世界選手権では日本選手で初めて準決勝に進んだ。100メートルは10年4月に出した11秒21、200メートルは16年6月の22秒88が自己ベストで、ともに日本記録。日本選手権の両種目は8度ずつ制した。スピードスケート女子で北京冬季五輪代表の高木菜那、美帆姉妹は北海道・帯広南商高の後輩になり、「地元から出場されるので応援しています」。33歳。北海道幕別町出身。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2021年の陸上全日本実業団対抗選手権女子100メートルB決勝で力走する福島千里=21年9月25日、大阪・ヤンマースタジアム長居 〔写真説明〕2008年の北京五輪陸上女子100メートル1次予選で力走する福島千里(左)。この種目に日本選手として56年ぶりに出場した=08年8月16日、北京
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