米国株のIPOへの投資を考えていて、「米国株の特徴やIPOを購入するメリット・注意点を知りたい」「米国株IPOを買う方法や証券会社を教えてほしい」など疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。
現在、米国IPO市場は株価上昇もあり、拡大傾向にあります。それは、投資家が成長力のある企業に早くから投資ができ、ベンチャー企業は資金調達や知名度アップが期待できるからです。
米国株IPOは日本株IPOとは特徴や勝手が違うため、事前にメリットや注意点、買い方などを把握しておくことが大切です。
この記事では、米国株IPOのメリットや注意点、買う方法、市場の特徴、おすすめの証券会社などについて解説します。米国株IPO投資を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
米国株IPOを購入するメリット
米国株IPOを購入するメリットは株価値上がりによって売却益が期待できることです。また、将来のアップルやアマゾンなど成長力のある企業に早いうちから投資できることです。メリットがあるからこそ、多くの投資家が米国株IPOに注目しています。
ここでは、米国株IPOを購入するメリットについて見ていきましょう。
売却益が得られる可能性がある
米国株IPOを購入するメリットの1つが、売却益が期待できることです。IPO株は多くの投資家から注目されており、買いが集まって値上がりが期待できます。
米国株IPOは、一般的な個人投資家が上場前に割当を受けることは難しいため、寄り付き後に投資をします。早いタイミングで投資を行い初値水準で購入できれば、売却益が得られるでしょう。
中には上場して株価が下落を続け初値を下回る銘柄もありますが、株価が上昇する銘柄は非常に多いです。銘柄選びと購入価格が重要になりますが、米国株IPOに投資をすれば売却益が得られる可能性がある点がメリットです。
成長力のある企業に投資できる
米国株IPOは成長力のある企業に投資できるのもメリットです。アップルやフェイスブック、アマゾン、マイクロソフト、ネットフリックス、テスラ、グーグルなど、現在は誰もが知っている有名企業も、かつては新興市場の銘柄でした。
IPO株の中には、高い成長力で、将来のアップルやアマゾンになる銘柄が紛れている可能性があります。大企業まで成長すれば、初値の数百倍以上まで株価が上昇することもありますので、多額の利益を生み出すチャンスです。将来のアップルやアマゾンなど、成長力のある企業に投資できるのはIPO株の魅力です。
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米国株IPOを購入する上での注意点
米国株IPOを購入する場合は、取引時間が夜遅いことに注意してください。また、株価だけでなく為替の動きにも注目しましょう。
ここでは、米国株IPOを購入するうえでの注意点について見ていきましょう。
取引時間が日本時間の夜中
米国株IPOを購入する際の注意点が、取引時間が夜遅いことです。米国市場が開くのは日本時間の22時30分(サマータイムの場合)もしくは23時30分からです。夜遅い時間に市場が開くため、米国株を取引する際は、次の日が朝早いと大変です。米国株IPOを購入できるのは寄り付き後のタイミングになります。少しでも安く買うために、取引時間が長くなることも少なくありません。
取引時間が夜遅く、次の日の予定に支障が出るおそれがあることも理解したうえで、米国株IPOを購入するようにしましょう。
為替の動きにも注意
米国株IPOに投資をする際は、為替の動きにも注目しましょう。ドル/円のレートが変わると、資金や収支シミュレーションに影響するためです。例えば、IPO株の株価が下がり円高になったときは購入のタイミングと言えます。逆に、株価が上がり円安になったときは売却のチャンスです。株と為替の差額によって、多くの利益が期待できます。株価だけでなく為替の動きにも注意してください。
為替変動リスク
異なる通貨の為替相場の動きにより、外貨建ての円換算による金融商品の価値が変動する可能性のこと。 例えば、ドル建てで金融商品を持っている場合、為替相場が円高・ドル安に動いたときには、日本円で見たとき外国証券の価値が減少することになります。
引用元:リスク|投資の基本|金融庁
上場中止の可能性あり
日本のIPOの情報に比べて個別の米国株の情報は、どうしても入りにくくなります。そのため急遽上場が中止される可能性も考えて常にアンテナを張っておくことが必要です。特に新型コロナウイルス感染拡大の影響が続く状況下では、株の過剰供給を懸念してIPOの延期・中止を発表する企業も出てきています。IPOの申し込みをしたらニュースなどで情報をチェックするようにしてください。
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米国株IPOを買う方法
米国株IPOを買う方法は「寄り付き後に投資する」と「IPO株のETFに投資する」の2つです。国内のIPO株への投資は、ブックビルディングへの申し込み、入金、抽選、意思表明などの流れを経て購入できます。しかし、米国株IPOの場合は、上場前に割当を受けられることはほぼないため、別の方法で購入が必要です。
寄り付き後に投資する
米国株IPOを買いたい場合は、寄り付き後に投資をしましょう。日本人投資家が米国株IPOに投資できるのは、寄り付き後(初値がついた後)です。米国株IPOは、上場する前に個人投資家が割当を受けることはほぼありません。多くは機関投資家や一部の富裕層に販売されているからです。上場する前にIPO株の割当を受けられる場合は、不人気な可能性があるため注意したほうがよいでしょう。
米国株IPOは寄り付き後となるため、公募価格で購入することは困難です。公募価格より高い可能性はありますが、投資したい米国株IPOがある場合は寄り付き後に購入してください。
IPO株のETFに投資する
米国株IPOに投資したい場合は、ETFに投資するのも1つの手です。前述のとおり、米国株IPOは上場前に割当を受けることはほぼありません。寄り付き後の購入となるため、人気の株は想定より価格が高い可能性があります。IPO銘柄を投資対象とするETFに投資をすれば、さまざまなIPO株に分散投資が可能です。
上場投資信託(ETF)
一般的に、ある指標に連動する運用を行う、証券取引所に上場する投資信託のこと。指値や成行注文が可能です。
引用元:用語集|投資の基礎知識|金融庁
個別のIPO株のように大幅な株価変動は期待できませんが、分散投資でリスクを軽減でき、一定の値上がりが期待できます。米国株IPOに投資したい場合は、IPO株のETFを購入することも検討してみましょう。
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実際に取引できる証券会社は?
米国株IPOの取引ができるおすすめ証券会社は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券です。どの証券会社もIPOだけでなく、米国株やETFなどの取引環境が充実しています。手数料が安く投資情報が豊富なため、初心者でも安心です。
ここでは、おすすめの証券会社について見ていきましょう。
SBI証券
SBIグループが運営するSBI証券は「2021年 みんなの株式ネット証券比較ランキング総合」で第1位、HDI-Japan2020(ヘルプデスク協会)「問合せ窓口格付け」「Webサポート格付け」にて国内最高評価の三つ星を獲得しています。
米国株の取扱数は約4,200銘柄で最低手数料は0ドルです。保有する米国株をSBI証券に貸し出して貸株金利を受け取れる「米国貸株サービス」、米国株や米国ETFを定期的に自動で買付できる「米国株式・ETF定期買付サービス」、さまざまな条件からETFを探せる「Eサーチ」などのサービスを利用できます。また、住信SBIネット銀行との外貨入出金サービスにより入出金手数料が無料です。
ダウ・ジョーンズの「バロンズ・ダイジェスト」レポートやモーニングスターの個別銘柄レポートを確認できる「評価レポート」、米国や中国のIPO銘柄情報を逐一確認できる「IPOスピードキャッチ」など投資に役立つ情報も充実しています。SBI証券は、株式やETFの他にも、投信や債券、FX、先物・オプションなど、さまざまな商品を取り扱っています。
SBI証券の外国株に関する概要 | |
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取扱国数 | 9カ国 |
米国株取扱銘柄数 | 4009銘柄 |
取引手数料 | 約定代金の0.495% (最低0米ドル~上限22米ドル) |
為替手数料 | 25銭 |
公式サイト | SBI証券 |
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楽天証券
楽天グループが運営する楽天証券は「J.D.パワー2021年個人資産運用 顧客満足度調査 ネット証券部門」で第1位を獲得しています。米国株式・ETFの最低手数料は0ドルで、取引手数料の1%がポイントバックされるためお得です。円と米ドルどちらからでも注文ができます。
オリジナル投資情報メディア「トウシル」やアナリストレポート、海外メディア「バロンズ・ダイジェスト」の要約レポート、四季報情報、日経テレコンなど投資情報が豊富です。セミナーや動画など、知識やノウハウを学べる場も用意されていますので初心者でも安心です。
楽天銀行口座と楽天証券口座を連携させる「マネーブリッジ」によって振込手数料無料で、入出金をスムーズに行えます。楽天銀行口座には優遇金利も適用されます。株式の他にも、債券やFX、先物・オプションなどの取引も可能です。24時間対応のAIチャットや平日9時から18時までオペレーターによるチャットサポートがあるため、困ったことがあれば気軽に相談ができます。
楽天証券の外国株に関する概要 | |
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取扱国数 | 6カ国 |
米国株取扱銘柄数 | 3793銘柄 |
取引手数料 | 約定代金の0.495% (最低0米ドル~上限22米ドル) |
為替手数料 | 25銭 |
公式サイト | 楽天証券 |
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マネックス証券
マネックスグループが運営するマネックス証券は、みんなの株式「2021 米国株おすすめネット証券ランキング」で第1位を獲得しています。
米国株と中国株で合わせて6,000銘柄超を取り扱っており、手数料は、米国株が最低0ドル~、中国株は約定代金の0.275%です。海外ETFでは、一部の米国ETFの買付手数料が全額キャッシュバックされる「米国株ETF買い放題プログラム」を実施しています。
ETF自動積立と高度な金融工学理論やマーケットの専門家による運用アドバイスがセットのオールインワンサービス「マネックスアドバイザー」が利用できるほか、オリジナルの投資情報メディア「マネクリ」やオリジナルレポート、バロンズ・ダイジェスト、朝夕に届くマーケットメール、AI銘柄ナビなど投資情報も豊富です。株価アラートメールや経済指標アラートメール機能が利用できるため、チャンスを逃しません。
口座申し込みをして最短翌営業日には開設できるため、急いでいる人でも安心です。
マネックス証券の外国株に関する概要 | |
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取扱国数 | 2カ国 |
米国株取扱銘柄数 | 4068銘柄 |
取引手数料 | 約定代金の0.495% (最低0米ドル~上限22米ドル) |
為替手数料 | 買付時:0銭 売却時:25銭 |
公式サイト | マネックス証券 |
米国株の特徴
米国株は、高配当株が多く、配当は年4回払いが一般的です。ジョンソン&ジョンソンなど連続増配企業も多く、短期売買だけでなく、中長期で保有して配当を得ながら多額の値上がり益を狙うことが可能です。
ここでは、米国株の特徴について見ていきましょう。
高配当株が多い
米国株の特徴の1つが、高配当株が多いことです。配当利回りが高く、まとまったリターンが期待できます。以下は、主な銘柄の直近の配当利回りです。
ティッカー | 銘柄 | 直近配当利回り |
---|---|---|
PFE | ファイザー | 3.51% |
SFL | SFLコーポレーション | 7.43% |
XOM | エクソンモービル | 6.24% |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 4.70% |
T | AT&T | 7.54% |
日本株は株主優待に力を入れている銘柄も多いですが、米国株は株主優待がありません。配当重視であり、株主還元を強く意識しています。そのため高配当株が多く、株を保有しておくだけで一定の利益を得ることが可能です。
ただし、アップルやマイクロソフト、アルファベット(Google)、テスラなどの有名企業でも、配当利回りが1%未満もしくは無配のケースがあります。
配当は基本的に年4回払い
日本株の場合、配当は年1~2回のケースがほとんどですが、米国株の配当は年4回払いが一般的です。配当を出すタイミングは企業で異なりますが、3ヵ月に1回のペースで配当金をもらえる場合が多いです。
複数の銘柄を保有することで、毎月配当金を受け取れる可能性があります。例えば、アップルは2月・5月・8月・11月、マクドナルドは3月・6月・9月・12月に配当を行っています。
このように、米国株は基本的に年4回配当の企業が多いため、国内株のように「配当をもらうには半年~1年待たないといけない」ということがほとんどありません。
配当金
株主が企業から利益配当請求権に基づき利益の分配として受け取る金銭のこと。
引用元:用語集|投資の基礎知識|金融庁
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連続増配企業への期待
米国株は連続増配企業が多いのも特徴です。配当の原資は利益であり、利益が増えると増配になる可能性が高くなります。S&P500を見てもわかるとおり、多くの米国企業は成長を続けています。連続増配企業は年々配当が増えるため、株価も上昇する可能性が高いです。
例えば、ジョンソン&ジョンソンやコカ・コーラは60年近く連続で増配をしています。日本で最も長く増配を続けているのは、花王(4452)で32期連続です(2021年12月期)。
米国株には連続増配を実現している銘柄が多数あるため、長期保有する際も安心感があります。
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短期の上下はあるが長期的には右肩上がり
NYダウやS&P500のチャートを見ても、短期的な上下はあるものの、長期的には右肩上がりに成長が続いています。ここ40年でNYダウは約4,055%、S&P500は約3,748%も上昇しています(2021年9月17日時点)。
短期売買だけでなく、中長期で保有して配当を得ながら多額の値上がり益を狙うことが可能です。
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証券会社おすすめランキング
米国株IPOの買い方を理解した上で、自分にはどの証券会社が合っているか確かめてみましょう。
(2023年9月13日現在)
引用元:SBI証券、マネックス証券、楽天証券、松井証券、DMM 株、auカブコム証券、PayPay証券の各社公式サイト
米国株IPOに関するよくある質問
米国株IPOのメリット・デメリットに関してよくある質問をまとめました。
- 米国株の取引可能時間は?
- 米国株の最低取引単位は?
- 米国株IPOのメリットは?
- 米国株IPOのデメリットは?
- 税金は日本とは異なる?
- ゆうちょ銀行でつみたてNISAを始めるには?
- NISA口座は変更できる?
- つみたてNISAとiDeCoは併用できる?
- 米国株の取引可能時間は?
- 米国株の市場は、現地時間の9時30分から16時00分まで開いています。日本時間に直すと23時30分から翌朝6時00分までの間となります。
サマータイムの場合は日本時間で22時30分から翌朝5時00分までとなり、通常と異なるので注意が必要です。
- 米国株の最低取引単位は?
- 日本株と異なり、米国株は1株単位で売買できるのが特徴です。数十万円で人気銘柄の株主になることができる点はメリットだと言えるでしょう。
- 米国株IPOのメリットは?
- 高配当株が多いことが挙げられます。日本株の場合、株主優待などがあるが米国株はありません。そのかわりに高配当株が多く、保有しておくだけで利益になる上にその配当は基本的には年4回支払われます。
- 米国株IPOのデメリットは?
- ニューヨーク市場の寄り付きでは相場が目まぐるしく動きます。そのため、注文が難しく自分の買いたい値段で買うことができない可能性が高いです。
- 税金は日本とは異なる?
- 株式を売却した時に課せられる売却益は、米国現地では非課税だが、日本国内にて20.315%の税金がかけられます。
配当金については、配当金額に対して現地源泉税を10%徴収された後、日本国内で20.315%の税金が徴収されます。ただし、本籍が米国ではない銘柄の場合、本籍地の税率が適用されるため、必ずしも10%であるとは限りません。※確定申告において外国税額控除の適用を受ける場合など上記と異なる場合があります。
- 米国株(アメリカ株)を始めるなら初心者にはETFがおすすめな理由
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