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東海ソフト流経営の舵取り: 不況を乗り越えて株式上場を成し遂げた企業の秘密



東海ソフト株式会社
(画像=東海ソフト株式会社)






伊藤 秀和(いとう ひでかず)

東海ソフト株式会社 代表取締役会長

1959年8月18日生まれ。愛知県出身。1982年4月当社入社、生え抜きのソフトウエア開発者として様々な現場で経験を積み重ね、2004年8月取締役に就任。

リーマンショック直後の2010年8月に代表取締役社長に就任。就任期間13年間で売上約2倍の77億円規模にまで拡大。

2023年8月に代表取締役会長CEOに就任し現在に至る。









1970年5月、ITを通じて日本の産業の近代化を支えたいとの思いから設立。

創業以来、独立系ソフトハウスとして、品質第一・納期厳守・アフターサービス充実をモットーに、積極的に新技術を取込み、事業展開してきました。2019年2月に上場、2022年4月市場再編により東証スタンダード市場、名証プレミア市場に移行。DX 社会の実現に向けたシステム開発需要が非常に高い今、システムをトータルに構築するワンストップソリューションを提供する企業として、引き続き日本の産業界の発展に寄与して参ります。




創業から上場までの事業の経緯について



東海ソフト株式会社
(画像=東海ソフト株式会社)



当社は、創業者が日立製作所から独立する形で設立されました。設立の経緯もあり、創業当初は日立製作所との取引で事業を拡大させていきました。その後、1980年代には中部地方の製造業が発展し、ファクトリーオートメーションの需要が高まるなかで、取引先を拡大していきました。バブル崩壊などの影響で一時期は苦労しましたが、2000年代には自動車業界のデジタル化が進んだ結果、トヨタなどとの取引を増加させることができました。それによって業績が安定したこともあり、2019年に上場に至っています。


その中でも、私が社長に就任したのは2011年8?のリーマンショック真っ只中の時期で、まずは足元の業績回復が急務な状況でした。そこから約4年で業績を回復させましたが、更なる成長を目指すなかで従業員が一致団結できる目標の必要性を感じ、一つの旗印として上場を目指すことになりました。
正直に言えば、当初は上場できるとは思っていませんでしたが、上場という目標を掲げることによって、結果的に会社を大きく成長させることができました。


過去にぶつかった壁とブレイクスルー


会社としても個人としてもリーマンショックが大きな試練でした。私自身も社長に就任して間もなく、まだ社長業に不慣れな状況でリーマンショックが発生し、会社の売上が減少しました。売上の減少に対応すべく事務所の縮小や経費節減の施策を実行する一方で、営業部門だけは削減せずにむしろ増強し、会社の知名度を上げる取り組みを行いました。
リーマンショックの期間に成果がすぐに現れることはありませんでしたが、経済が回復するタイミングでこの取り組みが実を結び、これが当社の急成長の要因となりました。


事業の特徴と強みについて


当社は現在、3つの分野に取り組んでいます。1980年代に進出したファクトリーオートメーション系のシステム開発事業と、2000年代に進出した車や家電、自動販売機などに組み込まれるソフトウエア事業、そして東京進出を機に手がけるようになった公共事業です。


これら3つの分散された事業ドメインが当社の特徴であり強みとなっています。ファクトリーオートメーション系のシステム開発事業は利益率が高く、当社のコアコンピタンスとも言えますが、不況になると設備投資が抑えられるので事業は伸び悩みます。その一方で、不況下では政府の景気対策により公共事業が伸び、当社の事業全体としてバランスを取ることができています。
また、独立系のソフトハウスであることから、どこの資本にも属さず、様々なメーカーの機械やコンピューターを接続することができるのも当社の強みです。工場内では、さまざまなメーカーの機械が混在していますが、それら全てを繋いでデータを取得し、システムを構築することができるのは大きなアドバンテージとなります。


次世代の経営者へのメッセージ


次世代の経営者の方々に対して、私からは「組織を活性化させること」の大切さをお伝えしたいと思います。川の水は流れないと淀んでしまいますが、組織も同様です。
変化がなければ硬直し、会社が世の中の流れについていくことができなくなります。今回、私は社長を退任しましたが、新社長は調整型の私とは異なり突破力と緻密さを併せ持ったキャラクターです。
結果として当社にはさまざまな変化が起こると思いますが、それは歓迎すべきことであり、経営者として組織が活性化する取り組みを仕掛け続けていくことが何よりも大切だと思います。


ZUU onlineユーザーならびにその他の投資家への一言


当社はあまり華々しい企業ではありませんが、事業ドメインのバランスが取れており、安定性に強みのある企業です。
今後は、資本政策や配当政策も含めて中長期的に株主様に還元できる体制を構築して参りますので、引き続き応援のほどよろしくお願いします。



氏名

伊藤 秀和(いとう ひでかず)

会社名

東海ソフト株式会社

役職

代表取締役会長

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