
同館が収集した歴史資料や美術・工芸資料の中に、「すごろく」とよばれる遊びの道具があります。「すごろく」には古代より貴族から庶民にまで親しまれてきた盤雙六(盤すごろく)と、江戸時代以降、浮世絵版画によって急速に広まり、近代には雑誌の付録として普及した絵双六(絵すごろく)があります。第15回企画展では館蔵の盤すごろくと、江戸時代から昭和戦前期までの絵すごろく、尼崎市内の遺跡から発見された遊びの道具を、関連する歴史資料や絵画とともに6つのテーマで展示して、それぞれのすごろくが遊ばれていた時代の社会や世相、人々のくらしの一端を紹介します。
会期が学校の夏休みに重なることから、展示解説日は講座室にコーナーを設け、盤雙六の模型と絵すごろくの写真複製資料で実際に遊ぶ体験ができる「すごろくチャレンジ」を開催します。また、8月17日はファミリー層や幅広い年代を対象としたワークショップ「江戸時代の遊びにチャレンジ」を開催します。市内の遺跡で発見された実物から作った型を使って江戸時代のおもちゃ、泥(どろ)面子(めんこ)づくりや、江戸時代の絵巻に描かれているすごろく、十六むさしなどの遊びを体験できます。
1 概要
(1) 展示会名称
歴史博物館第15回企画展
「すごろくで時代めぐり-遊びから見える人々のくらし-」
(2) 会 期
7月12日(土)~9月7日(日)
月曜日休館 ※7月21日は開館(22日休館)、8月11日は開館(12日休館)
開館時間 午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
(3) 会 場
尼崎市立歴史博物館 3階 企画展示室 (兵庫県尼崎市南城内10-2)
(4) 主 催
尼崎市教育委員会
(5) 観覧料
無料
(6) 展示予定資料
総数 約60点
主な展示予定資料
・橘蒔絵雙六盤(たちばなまきえすごろくばん) 1式
・浪速世態略画巻 (なにわせたいりゃくがかん) 1巻
・芳員義経一代勲功双六 (よしかずよしつねいちだい くんこうすごろく) 1枚
・新版義経壹代記廻双六 (しんばんよしつねいちだいきまわりすごろく) 1枚
・国計日吉丸出世の鑑 (くにかず ひよしまるしゅっせのかがみ) 1枚
・漫画日吉丸出世双六 (まんがひよしまるしゅっせすごろく) 1枚
・甲冑着用備 双六 (かっちゅうちゃくようそなえすごろく) 1枚
・泰平武備双六(たいへいぶぞなえすごろく) 1枚
・明治双六 (めいじすごろく) 1枚 ・大尼崎繁榮双六 (だいあまがさきはんえいすごろく) 1枚
・明治婦人雙六(めいじふじんすごろく) 1枚
・婦人職業図巻 (ふじんしょくぎょうずかん) 1巻
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202507101948-O2-L2485Q3U】
2 関連の催し
(1) 水曜歴史講座:8月講座
テーマ 「すごろくから探る時代の様相」
講 師 担当学芸員
日 時 8月13日(水)午後2時~4時
会 場 講座室 定員80人 事前申込不要
(2) 展示解説&《すごろくチャレンジ》
①展示解説
内 容 会場で学芸員が展示資料を解説
日 時 7月19日(土)、7月27日(日)、8月17日(日)、8月23日(土)
午後2時~2時50分 企画展示室
事前申込不要、開始時間までに直接展示会場の受付へ
②《すごろくチャレンジ》
内 容 盤すごろくや展示中の絵すごろくの複製で実際に遊ぶ体験コーナーを開設
日 時 7月19日(土)、7月27日(日)、8月23日(土)
午後1時~5時(入室は午後4時30分まで)講座室
事前申込不要、開設時間内に自由に参加
(3) ワークショップ 《江戸時代の遊びにチャレンジ》
内 容 展示中の江戸時代の絵巻に描かれた遊びから、盤すごろく、絵すごろく、十六むさし等で
遊ぶ。
尼崎市内の遺跡で発見された江戸時代のおもちゃ泥(どろ)面子(めんこ)の複製を自分で作
る。
日 時 8月17日(日)
午後1時~5時(入室は午後4時30分まで)講座室
事前申込不要、開設時間内に自由に参加
3 第15回企画展同時開催展「近年の発掘調査精華パネル展」の実施
近年に実施された発掘調査等の成果をパネル展示します。
平成30年(2018)10月16日から令和元年(2019)9月6日に実施した尼崎東高等学校跡地(食満5丁目)
に所在する古宮遺跡第25次調査の成果、令和2年(2020)5月15日から9月18日に実施した、神楽田
遺跡第2次調査の成果を中心に展示します。
調査の成果については現在、遺物洗浄等の整理を進めていますが、報告書等による正式な調査結果の
公表まで、まだまだ時間がかかります。そこで、今回は整理途中ではありますが、市民のみなさまに広
く知って頂くため、発掘調査の成果をパネルで展示し、一部保存処理をした木器洗浄済みの土器を含め
てご紹介します。