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急速に進む臨床検査DX、変化していく臨床検査技師 AI時代に活躍できる臨床検査技師とは


この記事では、未来の臨床検査技師の役割について議論されています。臨床検査におけるデジタル技術の進展、とくにAIの導入により、現在よりも自動化が進むことが期待されています。AIが検体検査などの補助的役割を果たす一方で、臨床検査技師はデータ管理や品質管理を担うことが求められます。また、AI解析を活用して新たな知見を生み出し、医師のサポート役としても期待されています。技師の役割は医療機関内だけでなく、在宅医療など医療の現場全体での活躍の場が広がるとされています。一方で、この変化に応じた教育や技術レベルの向上が必要とされ、医療データサイエンスに精通することが求められています。これらは、2040年問題への対策の一環としても位置付けられています。

未来の臨床検査技師に期待される役割 2040年問題※とも関連している、これからの医療の形

2025年4月22日
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504217723-O1-3F4190XH

報道関係各位
2025 年 4 月 22 日

急速に進む臨床検査DX、変化していく臨床検査技師 AI時代に活躍できる臨床検査技師とは 未来の臨床検査技師に期待される役割 2040年問題※とも関連している、これからの医療の形

令和2年度版厚生労働白書より 「平成の30年間と、2040年にかけての社会の変容」

 「医療DX」で国民にとって利便性があるのはマイナンバーやスマホアプリを通して電子カルテや患者情報などのデータを活用する厚生労働省が推進している行政サービスです。民間企業や医療機関などでは超音波、MRI、CTなどの画像診断におけるAIの活用を「医療DX」と称しています。現在、臨床検査におけるAI技術の活用は補助的な役割で、検体検査を実施するのは人間ですが、自動化・ロボティクス化で将来は無人に近い状況になると言われています。「臨床検査DX」の発展により、臨床検査技師の業務形態や役割はどう変化していくのか。臨床検査技師及び衛生検査技師の職能団体である一般社団法人日本臨床衛生検査技師会(東京都大田区)の会員向け広報誌JAMTマガジン4月号で臨床検査DXに携わる診断薬・医療機器メーカー2社との座談会が掲載された特集からサマリーをまとめました。

現在、検体検査の現場ではどこまでDX化が進んでいるのか
 臨床検査技師が行う検体検査は、検体の採取(血液や尿など)、検体の前処理、測定、結果を解析して報告という流れで行われています。現在、採血などの検体の採取以外は、作業のDXまたはAIが活用されるようになってきました。今後は、前処理もなくなり、測定と結果解析と報告がパッケージされた分析機械の登場も見込まれています。検体系の分析機械や画像の分析機械も同様であり、さらにデジタル化が進んでいくと考えられています。検体検査の全てがデジタル化されるのも遠い未来の話ではなさそうな状況です。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504217723-O3-Y84SH79Z

臨床検査DXの普及で臨床検査技師の役割はどうなる?
 生産性向上を目指した業務の効率化において、デジタル技術や技術革新に任せられると判断できるところは任せて、きちんとしたデータ管理・品質管理ができるようになることが、臨床検査技師たちの役割だと考えられます。デジタルを使って行う測定の精度管理、品質の担保、そして検査結果に不足がないのかなどの点は、臨床検査技師の確認が必要です。特に、人手不足が指摘される地方の医療現場では、デジタルを活用した生産性向上はこの先、必須といっても過言ではありません。

AIによって「新たな知見」を検査データに付加することが可能に
 臨床検査においてAIの活用は、生産性があがるという点のほか、検査結果に基づき、膨大なデータと掛け合わせた解析を行うことで「新しい知見」を創出するという付加価値が提供できると考えられています。このデータを提供することで臨床をサポートできるようになれば、医師からも頼られる臨床検査技師にもなりえます。検査データ全般や、症状、薬理などの理解を深めることによって、医師の脇で診療の支援ができるようになるというのが目指すべき姿だと考えられます。

臨床検査技師の仕事はDXによってなくなってしまうのか?
 「臨床検査DX」によって臨床検査技師の仕事はアウトソースされるのでは?という意見がでています。しかし、AIはあくまでも人の仕事をより良くすることが目的であり、仕事のパートナーだと考えられます。そのためにも、私たちの意識・知識・技術レベルをもっと上げる必要があります。生成AIが作成する解析結果をチェックでき、さらにそのデータの信憑性などを的確に分析する、それも得意分野だけに留まらず、さまざまなデータが一定程度読めることによって、初めて臨床に提供できると考えられます。臨床検査技師は医療においてデータサイエンスのプロになるべく、日本臨床衛生検査技師会も、それに対応する教育の必要性を感じています。

臨床検査DXを推進する際の課題
 新しいデジタル技術を取り入れるにあたり、臨床検査技師の課題としては、日々接する情報量の少なさが挙げられます。専門知識をさらに深める、専門の幅を広げるということも、AI解析によるデータを活用し付加価値をつけた検査結果を導き出すために大切です。それとともに、「臨床検査DX」を推進するためには、知識欲旺盛なスタッフを新しいチャレンジへと導く、イノベーションを起こしたいと考えて周囲を引っ張るリーダーシップなどのマネジメント力も重要だと考えられます。

変化する医療の現場、臨床検査技師の活躍の場は検査室の外にあり
 将来的にはスマホのツールなどを利用して症状から病気の可能性や治療、投薬まで、疾患を自己コントロールするといった構想があるそうです。これは、2040年問題※の対策としても考えられています。例えば、簡易検査機器が家庭に常備され、それで経過をみるという時代がくると、臨床検査技師の働き方を考える必要があり、在宅診療のチームに加わるという将来像もみえてきます。実際、臨床検査技師が在宅診療に帯同すると、医師は必要な検査を臨床検査技師に指示をだせば医師自身は患者さんの病状把握の問診に専念できます。検査結果から必要な処置を訪問看護ステーションに指示をだし、後追いの形で看護師がケアに訪れることで、処置をする時間が削減され、医師が巡回できる件数も1.5倍になるというケースも。医療機関以外にも臨床検査技師は活躍の場が広がっていきそうです。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202504217723-O4-QSyx6po0

特集記事はこちらからもご覧いただけます。

 
「一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会」について
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会(Japanese Association of Medical Technologists:JAMT)は昭和27年に発足した日本衛生検査技術者会が前身となり発展してきました。創立当初、検査技師に対する一般の認識は低いものでしたが、私達の活動を通じ、高度な検査技術を持つ技師の重要性が広く社会に認知されつつあります。今後は各国の検査技師会との交流を通じ、医療の国際化にも貢献して参りたいと考えております。
【概要】
◇名 称 : 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
◇所在地 : 〒143-0016 東京都大田区大森北4丁目10番7号
◇代表者 : 代表理事会長:横地 常広
◇創 立 : 昭和27年7月27日
◇URL : https://www.jamt.or.jp/
◇事業内容:
1.公益目的事業
1)臨床検査精度保証事業 2)臨床検査精度管理調査事業
2.学術・職能支援事業
1)学術・技術振興事業 2)学術・職能教育研修事業 3)厚生労働大臣指定講習会 4)国際協力事業
5)会誌「医学検査」発行事業 6)学会運営事業 7)出版事業 8)支部運営事業 9)日臨技認定制度
3.政策渉外・組織強化事業
1)法・渉外活動 2)組織対策・組織運営 3)共済事業 4)調査研究

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【読者・視聴者のお問合せ】
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会
jamt@jamt.or.jp

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