国産低利用魚でサステナブル実現!キャベツで養殖した「ニザダイ」初の全国販売、くら寿司で9月16日開始!
2022年9月14日
くら寿司株式会社
「海洋資源の保全」 「漁業者の収入安定」 「安くて美味しい商品の安定提供」 円安の影響を受けない“国産”低利用魚で3つのサステナブルを実現! キャベツで養殖した「ニザダイ」 初の全国販売 ―9月16日(金)から全国のくら寿司で期間・数量限定販売―
回転寿司チェーン「くら寿司」を運営するくら寿司株式会社(代表取締役社長:田中邦彦、所在地:大阪府堺市)は、 SDGs の取り組みの一つである低利用魚活用の一環として、普段は駆除の対象になっているニザダイに、廃棄予定のキャベツを与え、養殖した「キャベツニザダイ」を 9 月 16 日(金)から期間・数量限定で全国の店舗で販売します。キャベツで養殖したニザダイの全国発売は、今回が初となります。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O10-EI7u7AO0】
ニザダイは、主に西日本でよく獲れる魚で、海藻を主食とすることから、水産物の産卵や育成に重要な役割を果たす海藻が大規模に消失する現象である「磯焼け」の原因とされ、駆除の対象となるなど、いわば“厄介者”扱いされています。また、海藻が主食であることから身には独特のにおいがあり、商品化へのハードルも高く、市場であまり取り引きされない低利用魚です。そこで当社は、担当者がテレビで知った「ウニのキャベツ養殖」をヒントに、キャベツをえさにした実証実験を行ったところ、においを軽減できることが判明。本来ニザダイが持つ良質な脂のりや身質をおいしく味わえる商品にできたことから、2020年11月、10店舗にて試験販売し、好評をいただきました。それを受け、この度、供給体制を整えたことで初の全国販売が実現しました。今回は、九州地方の定置網で漁獲したニザダイに廃棄予定のキャベツを与え養殖し、約14万食分の販売を予定。今後も定期的に販売ができる体制づくりを目指していきます。
当社は、海の貴重な資源を守り育て、無駄なく有効活用するとともに、漁業者様との共存共栄を目指し、子や孫の代まで日本の魚を食べられる未来を創造する「天然魚プロジェクト」を2010年から実施しており、その一環として低利用魚の活用を進めています。この取り組みでは、「買いたい魚」だけを仕入れるのではなく、自社の商品開発や加工のノウハウを活かして、低利用魚も積極的に活用。魚の付加価値を向上させることで「漁業者様の収入の安定」、「サステナブルな海洋資源の保全」、「多種多様なおいしい商品のリーズナブルなご提供」と、まさに“三方良し”の取り組みです。また、為替の影響を受けにくい国産天然魚の仕入れを積極的に進めることは、商品の安定的な供給に加え、商品をリーズナブルにご提供できる要因にもなっています。
これからもSDGsの達成につながる取り組みをさらに加速させ、持続可能な社会の実現と漁業者様との共存共栄に向けて、当社も貢献してまいります。
<販売概要> 商品名 / 価格
※一部店舗で価格が異なります
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O6-vV1k07wz】
キャベツニザダイ 220円 販売期間:9月16日(金)~ *数量限定のため、なくなり次第終了
ニザダイのキャベツ養殖
定置網で漁獲後、養殖用の生けすに移し、1週間から10日間ほどエサとしてキャベツを与えます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O5-4Q035bt0】
定置網にかかるニザダイ
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O1-u7ALUa90】
生けす
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O4-1Bl6v0TX】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O8-C54960hs】
ニザダイ
(参考) くら寿司「漁業創生の取り組み」
○天然魚プロジェクト(2010年~)と一船買い(2015年~)
子や孫の代まで、日本の魚が食べられる未来のために漁業者様との共存共栄を目指す当プロジェクトでは、全国116か所の漁港・漁協様と直接取引し、新鮮な魚を仕入れています。2015年には定置網にかかった魚を丸ごと買い取る「一船買い」を開始。定置網で獲れた魚を重量に応じて年間契約で決めた価格で買い取るため、漁師さんは市場価格に左右されずに、また、あまり流通していない市場価値の低い魚でも引き取ってもらえるメリットがあります。一方、当社は豊富な魚種を安定して仕入れることができます。漁師さんに対して、収入の安定という形で還元できる仕入れ方法といえます。また、美味しいにも関わらず、あまり市場に出回っていない低利用魚の活用も進めています。例えば、ハワイでは「マヒマヒ」と呼ばれる「シイラ」や汽水域に生息する「ボラ」などです。当社の充実した加工体制や商品開発のノウハウを生かし、商品化できたことで、それまであまり値が付かなった魚の付加価値が高まり、漁師さんに還元することができています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O9-d8DA3uw5】
○さかな100%プロジェクト(「循環フィッシュ」の販売)(2018年~)
国産天然魚のどうしても商品にできない部位を魚粉にし、養殖魚のエサの一部に活用。このエサに柑橘類のオイルや皮などを混ぜて養殖し、「みかんぶり」や「みかんサーモン」などの「フルーティーフィッシュ」として販売しています。価格高騰が続き、生産者の方々の負担にもなっている養殖用エサのコストダウンにも成功。また、仕入れた魚をすべて丸ごと使い切ることで、貴重な海洋資源の保全、SDGsの達成にもつながります。
○天然魚魚育(うおいく)プロジェクト(2019年~)
市場に出荷しても値が付きにくい定置網にかかったハマチやタイの未成魚を、養殖用の生けすで寿司ネタにできるサイズにまで畜養。また、「磯焼け」の原因となり、駆除対象となっているニザダイは、定置網にかかることが多い一方で、その独特のにおいから食用としては敬遠され、市場にほぼ出回っていない魚ですが、一定期間エサとしてキャベツを与えることで、においが薄まることが分かり、商品化に成功しました。
限りある海洋資源の保全と、商品の高付加価値化による漁師さんへの還元につながる取り組みです。
○「KURAおさかなファーム」設立(2021年11月)―中長期契約による全量買取の委託養殖など
漁業の持続可能な発展と魚の安定供給を図るため、くら寿司の子会社として設立。主な事業内容は、国際的基準を満たしたオーガニック水産物として日本で初めて認証取得した「オーガニックはまち」の生産と卸売、そして、人手不足と労働環境改善を目指した、AIやIoTを活用した「スマート養殖」です。スマート養殖では、外部の生産者の方々へ養殖を委託し、同社が中長期契約で全量買い取りすることで、生産者の方々の収入安定化を図ります。これらを通じ、グループ内で生産から販売まで一気通貫の体制を構築し、安定した供給量確保とコスト管理を実現することで、お客様により高品質でリーズナブルなお寿司の提供を目指します。また、生産者の方々や漁協とも連携し、収益機会の提供と労働効率の改善を通じて、「若者の漁業就業」や「地方創生」への貢献にも取り組みます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209136459-O12-SB9VrS7F】
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