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東日本大震災の「風評被災地」の観光復興を目的に福島県北塩原村のウォーキングマップを制作


2016年2月24日



立教大学



東日本大震災の「風評被災地」の観光復興を目的に

立教大学が福島県北塩原村のウォーキングマップを制作

3月1日より配布を開始



立教大学観光学部の橋本俊哉教授を中心とする研究チームは、東日本大震災による「風評被災地」の復興支援を目的とした調査の成果のひとつとして、福島県北塩原村の“名人たち”や観光資源を掲載したウォーキングマップ『大塩探訪マップ/北山集落 蔵めぐり』を制作しました。その完成を記念し、2月23日(火)に北塩原村役場にて本マップの贈呈が行われました。本マップは、3月1日(火)から村内にて配布を開始します。



[ウォーキングマップ「大塩探訪マップ/北山集落 蔵めぐり」の概要]

■内容:文献調査や村民への聞き取り調査、村民と協同のフィールド調査によって見出された村の資源マップをベースとして、大塩地区、北山地区の歴史や文化、植物、食材などの魅力を、学生たちの目線で紹介したものです。

■仕様:A3版見開き(両面)

■印刷部数:2000部

■配布開始:2016年3月1日(火)

■配布場所

福島県北塩原村全戸へ配布、裏磐梯エコツーリズム協会、裏磐梯観光協会、立教大学

■企画・編集・制作:立教大学観光学部橋本研究室、文教大学国際学部海津研究室、(協力)裏磐梯エコツーリズム協会、(デザイン)株式会社アートポスト(イラスト)末永えりか



[研究の目的]

橋本教授らは、東日本大震災の風評被災地における観光資源の発掘と持続的活用による復興支援を目的として、福島県の北塩原村で2013年度から研究を進めています。北塩原村は、福島県随一の自然観光地である「裏磐梯」を有していますが、震災後の風評被害により観光客数が激減しました。



[研究の取り組み]

研究チームはまず、同村の公的機関、観光関連事業者等に集中的に聞き取り調査を行い、風評被害の状況変化等の把握と分析を行いました。そして、文献調査や村民への聞き取り調査、村民と協同のフィールド調査によって見出された村の資源や魅力をフェノロジーカレンダー(季節の自然・生活文化の暦)と資源マップにまとめ、エコツアーを企画・実施しました。このエコツアーは学生たちが中心となってコンセプトづくりから行ったもので、2014年度は「うんめえところ、まるごといただきます。里山さ行ぐべ!」というテーマで大塩地区にて、2015年度は「れきし・たんぼ・やさい・まちなみ 歩いて食べて感じてくなんしょ 村の神秘を求めて」というテーマで北山地区にて、それぞれ実施しました。このたび制作した『大塩探訪マップ/北山集落 蔵めぐり』は、これらのツアー用に作成した資源マップをベースとして、両地区の歴史や文化、植物、食材などの魅力を、学生たちの目線で紹介したものです。

なお、この調査に参加している橋本研究室の学生たちは、北塩原村特産のカボチャと山塩を使ったオリジナルメニューとして「カボチャコロッケ」を考案し、2015年の立教大学学園祭「IVY Festa」(2015年10月31日~11月1日)の模擬店で販売して好評を博しました。こうした学生たちの自主的な活動としても、復興支援の輪は広がりつつあります。



[今後の展開と期待]

このような資源の掘り起こしを実施することにより、住民が地域に住むことへの誇りを高め、風評被害克服に向けた新たな域学連携と観光客の受け入れ体制づくり(エコツーリズムの導入)が進み、風評被災地の観光復興につながることが期待されています。



※このマップは、立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR)東日本大震災・復興支援関連研究の助成を受けて実施している研究課題の成果の一部として作成されました。





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