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新社会人の「え~なんで給料からこんなに引かれるの? 社会保険料ってナニ?」にお答えします。



この春から社会人となり、初めての給料を楽しみにしている人もいるでしょう。



給料明細をもらったら、気になるのは振込額とは思いますが、その他の項目にも目を通してみてください。意外なほど徴収されている額が大きいことに驚くかもしれません。









給料から引かれるもの


もっぱら税金と考えがちですが、それより多いのは社会保険料



普段、何もない時は保険料を払うばかりで、損をしているような気分になるかもしれませんが、長い社会人生活の中では思いもかけないことが起きることもあります。



そういった時の生活を支える役にたつのが社会保険。今回は会社等で働く人の社会保険の主な3つ、

・ 健康保険

・ 年金保険

・ 雇用保険

について基本的なところを知っておきましょう。





健康保険


病気やケガによる通院・入院、長期休業、出産に対し給付があります。



病院の窓口




自己負担はかかった医療費の3割(6~69歳の被保険者とその扶養者)で、残りは健康保険から支払われます。



入院などにより月の自己負担が限度額を超えると、その超えた分を高額療養費として払い戻す制度もあり、医療費の負担が抑えられています



長期の休業




長期の休業でその間の報酬を受けられない時は、傷病手当金(病気やケガ)や出産手当金(産前産後の休業中)が支給され、働きたくても働けない間の生活を支えています



出産




被保険者やその被扶養者が出産した時には、出産時にかかる医療費の大部分をまかなうくらいの額も支給される出産一時金という制度もあります。



そのような、長い間に誰しも一度や二度は起こるだろう病気やケガ、出産などを支える制度である健康保険



保険料は加入している健康保険によりますが、協会けんぽで標準報酬月額の10%前後(都道府県によって異なる)で、そのうち半分は事業主負担です。









年金保険


年金というと老後の生活保障である「老齢年金」に注目されがちですが、



障害年金




年金保険には障害状態になった時の生活を保障するのが「障害年金」です。



遺族年金




稼ぎ手である被保険者がなくなった場合の遺族の生活保障である「遺族年金」という制度もあります。



年をとったり、もしもの時の生活を支えたりする年金保険。



会社員などの被用者の入る厚生年金の場合、その保険料は標準報酬月額の18.182%(平成28年10月現在)と高額ではありますが、そのうち半分は事業主負担です。





雇用保険


失業時の生活保障である失業手当や、育児や介護により休業するときにも雇用継続できるよう休業給付を行っているのが「雇用保険」です。



雇用を安定させるためスキルアップに対する教育訓練給付なども行っております。



その保険料は一般の事業の場合、毎月の給与額の1.1%(平成28年度)ですが、このうち半分以上の0.7%は事業主負担です。





その他の保険


仕事や通勤中の事故や災害による労災保険(保険料は事業主負担)や、40歳以上になると健康保険料とともに徴収される介護保険もあります。





いざとなった時には役にたつ制度がある






毎月の保険料負担が大きいと感じるかもしれませんが、会社員等の被用者の場合、その保険料は事業者が負担する部分も大きい



自営業者などが加入する国民健康保険には傷病手当金や出産手当金はありませんし、同じような保障を個人的に用意しようとするとその保険料は高額になるでしょう。



自由がきかないかもしれませんが、雇用されて働く場合は守られている部分も多く、いざとなった時には役にたつ制度があるということを新社会人の皆さんには知っておいて欲しいと思います。(執筆者:柴田 千青)



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