平成28年分の所得税の確定申告は平成29年3月15日(水)迄となっていますが、既に提出処理は済んでおりますでしょうか。
個人事業などを営み事業所得がある方は毎年確定申告を行いますが、確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2つの種類があることをご存知でしょうか。
2014年の法改正の前は、青色申告は複式簿記で記帳するため白色申告より手間がかかりますが税金の優遇が受けられ、白色申告は記帳の手間が少ない分、青色申告ほどの税金の優遇が受けられないしくみでした。
しかし、2014年の法改正で白色申告でも帳簿の提出が必要となったため、現在では白色申告と青色申告の手間の差は以前より小さくなっています。
そこで税金の優遇を考えて、白色申告から青色申告に切り替える方もいらっしゃいます。
青色申告に切り替える際の手続き
では、白色申告から青色申告に変更するにはどのような手続きが必要なのでしょうか。
所得税の青色申告承認申請手続
1. 提出書類
所得税の青色申告承認申請書(国税庁ホームページからダウンロード可)
※現金式簡易簿記の方法で青色申告する人は、「所得税の青色申告承認申請書、現金主義の所得計算による旨の届出書」を提出。
2. 提出方法
納税地を所轄する税務署長に、持参または郵送で提出する。
3. 提出時期
青色申告を行う年の3月15日までに提出する。
4. 受付時間
8時30分から17時。土曜日や日曜日など税務署の閉庁日は受付けてもらえないため、郵送か税務署の時間外収受箱へ投函する。
5. 手数料
不要
「青色申告に切り替わった」という通知は来ない
なお、所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出した後に、「今年から青色申告でお願いします。」というような通知が税務署から来ることはありません。
申請書提出後、年内に税務署から青色申告を認めないという連絡がなければ、次の確定申告は青色申告で行うことになります。
今年から青色申告に変更しようと決めた場合には、3月15日までに青色申告承認申請書の提出が必要となりますので、申請遅れがないように手続きを行いましょう。(執筆者:杉浦 詔子)