
近年、海外からの不審な電話を利用した特殊詐欺が増加しており、ソフトバンクおよびワイモバイルは、2025年6月10日付で、国際電話に関する詐欺への注意喚起を行いました。
同日には、新たな相談窓口「迷惑電話対策相談センター(でんわんセンター)」も開設され、利用者保護に向けた体制強化が進められています。
とくに「+1(アメリカ・カナダ)」「+44(イギリス)」「010(国際発信番号)」といった番号からの不審な着信が多く報告されており、無防備な対応が高額請求や金銭詐取などの被害に直結する可能性があります。

■ 被害の手口:ワン切り&不安をあおる詐欺
ソフトバンクやワイモバイルの報告によると、最近の主な詐欺手口は以下の2つです:
1. ワン切り詐欺(高額請求型)
海外からの着信が一瞬で切れ、ユーザーが「何か重要な連絡かも」と折り返し電話をかけた結果、国際通話料が高額請求されるというもの。
このケースでは、通話自体に意味がなくても、つながった時点で課金が発生する構造になっており、悪質です。
2. なりすまし詐欺(不安誘導型)
「荷物の再配達」「口座の不正利用」「裁判に関する通知」など、あたかも緊急性の高い内容を装って着信し、不安にさせて金銭や個人情報をだまし取るケース。
日本語の自動音声や流暢な日本語を使う場合もあり、一見して詐欺と判断しづらくなっています。
■ こんな着信には要注意!
以下のような特定の番号からの着信には絶対に応答せず、折り返しを控えるようにしましょう。
「+1」:アメリカ、カナダなど
「+44」:イギリス
「+63」:フィリピン
「+234」:ナイジェリア
「010」で始まる国際電話番号
特に、心当たりのない番号や非通知番号、短時間で切れるワン切りには要注意です。
■ 着信があったらどうすればいい?
着信だけでは料金は発生しませんが、折り返し電話をすると高額通話料金が発生する可能性があります。不審な番号からの着信履歴が残っていた場合は、以下のように対応しましょう。
基本対応
知らない国際番号には出ない・折り返さない
不安になったら契約している通信事業者や相談窓口へ確認
詐欺の可能性がある場合は、通話履歴や録音内容を保存
電話帳登録済みの人からの連絡も要確認
番号が似ていても、表示名だけで判断せず、内容に不審な点がないか注意を。
国際電話不取扱受付センターの活用
子どもや高齢者など、被害を受けやすい家族への周知。
■ 相談窓口のご案内:迷惑電話対策相談センター
被害を未然に防ぐため、「迷惑電話対策相談センター(でんわんセンター)」を設立されました。詐欺や迷惑電話に関する情報提供や相談を受け付けています。
開設日:2025年6月10日(火)
対応内容:迷惑電話、詐欺電話に関する情報提供および相談受付
※現在、詳細な連絡先は公式Webで順次公開中です。
■一度でも折り返すと“高額請求”に直結するリスク
国際電話を悪用した詐欺は、スマートフォンの普及とともにより巧妙かつ広範囲に展開されています。
特に「ワン切り」や「不安をあおる自動音声」は、日常生活に紛れてつい折り返してしまいやすく、被害に気付かないまま通話料金を請求されるケースも。
知らない番号からの国際電話には出ない・かけ直さないを徹底し、少しでも不安を感じたら「迷惑電話対策相談センター」や通信事業者へ相談することが、被害防止の第一歩です。
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