
「町内会費って、本当に払わないといけないの?」そう思ったことはありませんか?
確かに、町内会に入るかどうか、町内会費を支払うかどうかは強制されるものではありません。しかしながら、町内会費を支払わないことがトラブルを招くケースもあり得ます。
そこで、この記事では、 ”町内会費を払わない”ことで起こる可能性のあるトラブルや法的リスクを弁護士が解説します。

支払いを強制されるリスク
町内会に加入している場合、町内会の定める会費の支払に同意したものと理解されます。そのため、町内会に加入しておきながら町内会費を払わない、という行動を取ると、法的手続で町内会費を請求され、その支払を請求されるリスクがあるでしょう。
なお、支払が強制された場合、余分に発生したコストや利息を加算して支払う必要が生じるため、自発的に支払った場合よりも高額の支払が求められやすいです。
もっとも、町内会への加入をしていない限り、町内会費の支払を強制されることは考えにくいです。また、町内会への加入を強制することは原則として認めづらいため、知らないうちに町内会に加入させられ、町内会費を強制された、という事態は生じにくいでしょう。
ごみ捨ての方法に制限が生じ得る

ゴミ捨て場やごみステーションとされる場所は、その管理費を町内会で負担しているケースがあります。この場合、町内会費の支払がゴミ捨て場の利用条件とされていることもあり、町内会費の支払がない住民の利用は許されない、といった利用制限が生じ得るでしょう。
この点、裁判例では、町内会費の不払いを理由にゴミ捨て場の利用を禁止することが違法と判断されたケースもあります。もっとも、ゴミ捨て場の管理・運用状況にもよるため、常に違法と判断されるとは限りません。また、裁判で争われるほどの法的トラブルになる、ということ自体が非常に大きなリスクと言えます。
防犯灯を設置してもらえない可能性がある
防犯灯は、夜間における近隣地域の犯罪被害を予防するために重要な役割を果たします。もっとも、必要な設置費用や電気代が町内会費で賄われている場合、町内会費を支払わない住宅には防犯灯の設置や電力供給がなされない可能性もあります。
ただし、自治体が管理している、いわゆる街路灯はその対象に含まれません。自治体は、町内会費の支払をしているかによって街路灯の設置を区別していないためです。町内会で設置や運用の判断ができるのは、町内会自身に管理権限がある防犯灯に限られます。
災害時に十分な保護を受けられない場合がある
町内会費は、万一の災害時に備えるための費用に充てられている場合があります。災害時に町内会から配布される物品は、町内会費を払っている世帯のみを対象としているケースがあるため、十分な物品が支給されず、災害への対応に困難が生じるリスクも否定できません。
ただし、国や自治体による保護は、町内会費の不払いで受けられない性質のものではありません。あくまで、町内会で独自に設けている保護の対象にならない、というのみです。
地域の情報が十分に得られない
回覧板などによる定期的な情報共有や、周辺での事件・事故等に関する通知は、町内会に加入し、町内会費を支払う世帯のみを対象とすることがあります。そのため、町内に関する情報を自分だけ把握していなかった、という可能性は否定できません。
情報不足によって何らかの不利益を被った場合、一般的には町内会に責任を問うことは難しくなります。町内会には、情報を共有する法的義務はないと理解されるためです。
まとめ
「町内会費を払わない」という選択には、メリットとデメリットがあるため、自分の状況に応じて慎重に判断することが大切です。どうしても支払いたくない場合は、町内会と話し合う、規約を確認するなどの対策をとることで、トラブルを避けられる可能性もあるため、できるだけ穏やかな解決を目指す方針が望ましいでしょう。
地域との関係を円滑に保ちつつ、納得のいく選択をしましょう。
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