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知られざる「乾電池」の世界 マンガン・アルカリのおすすめ使い方、100均・メーカー品の違いなどを徹底解説


知られざる「乾電池」の世界 マンガン・アルカリのおすすめ使い方、100均・メーカー品の違いなどを徹底解説

「乾電池」は、私たちの日常生活を支えているといっても過言ではありません。

時間を知る部屋の時計、情報を得るテレビのリモコン、おなかを満たす料理を作るガスコンロ、さまざまな機器に乾電池が使われています

日常に不可欠な乾電池だからこそ、お得に使いたいですよね。

そこで今回は、乾電池のお得で避けては通れない「電池の種類」「お得な使い方」について解説しましょう。

この3種類の違いを解説

マンガン・アルカリ・リチウム電池の違いは?

使い切りの乾電池には、マンガン電池・アルカリ電池・リチウム電池の3種類があります。

まずは、この3種類の違いを解説しましょう。

【マンガン電池】回復能力持ちの乾電池

マンガン電池

≪画像元:パナソニック

今回紹介する乾電池で最も歴史が古いのが、マンガンです。

弱酸性の塩化亜鉛などが電解液に使われています。

価格は最も安いですが、パワーや容量もそれに比例して少ないです。

その代わりに、マンガン電池には休み休み使うと電圧が回復するという、フェニックス一輝の聖衣(クロス)のような特殊能力があります。

【アルカリ電池】乾電池界の万能・主力選手

アルカリ電池

≪画像元:パナソニック

乾電池売場で最も多くのスペースが割かれているのが、アルカリです。

それもそのはず、大電流域から小電流域まで幅広い機器への使用に向いている万能選手であり、現在の乾電池界の主力選手といえます。

電流が流れやすい性質の水酸化カリウムが電解液に使われていて、大きな電流を流すのが得意です。

マンガン乾電池よりもパワー、容量に優れています。

【リチウム電池】ハイパワー・タフな乾電池

リチウム電池

≪画像元:パナソニック

今回紹介する乾電池で最も後発なのが、リチウムです。

リチウム電解質塩を溶かした有機溶媒を電解液に使っています。

アルカリよりもさらにハイパワーで、特に低温環境に強さを発揮します。

高性能な乾電池だけに、最も値が張る乾電池です。

マンガン・アルカリ・リチウム電池のおすすめの使い方は?

違いが分かったところで、うまく3種類を使い分けたいところですね。

ここでは、マンガン・アルカリ・リチウム電池のおすすめの使い方を紹介します。

【マンガン電池】リモコンなどにおすすめ

マンガン電池はパワーとしては弱いので、さほどパワーを必要としない機器に使いたいものです。

最もおすすめなのがリモコンで、ボタンを押す時以外はパワーを必要としません。

使わない時の回復能力で、コスパが最も高いでしょう。

時計や懐中電灯、ワイヤレスマウスやにもおすすめです。

【アルカリ電池】保管用にもおすすめ

保管用にもおすすめ

≪画像元:パナソニック

アルカリ電池が使えない機器は、ほとんどありません。なんにでも使えます

また、マンガン電池の保管期間が2~3年なのに対して、アルカリ電池は10年と長く、予備や災害用として保管するのにおすすめです。

【リチウム電池】ハイパワー・タフな環境で使おう

ハイパワー・タフな環境で使えます

≪画像元:パナソニック

リチウム電池は、光や熱を発したり、振動を起こすような機器に使うのがおすすめです。

具体的には、カメラのストロボや電動歯ブラシ、携帯電話用の乾電池充電器です。

また、−40℃~60℃、温度幅100℃の幅広い環境で利用できます。

特に寒冷地やスキーなどで威力を発揮するでしょう。

ただし、懐中電灯(豆球)や石油機器の自動点火では、対応する機器がありません。

マンガン電池が活躍するリモコンや時計も、リチウム電池では電池性能が発揮できません

単3 → 単1・単2で使える「スペーサー」、使って大丈夫?

スペーサー(コンバージョンキット)

≪画像元:ダイソー

機器ごとに対応する乾電池の大きさが異なりますが、単1~単5の乾電池を全部ストックしておくのは大変ですよね。

100円ショップなどで、単3を単1・単2の機器でも使えるようにするスペーサー(コンバージョンキット)が売っています。

単3電池とスペーサーさえあれば、あらためて単1・単2電池を用意する必要もなく、購入するのも1種類で済みます

単2は単3の2.75倍、単1は単3の6.5倍のパワー

乾電池の使用容量

≪画像元:パナソニック

スペーサーを使っても機器を傷めることはありませんが、問題は乾電池の使用容量です。

使用条件によって乾電池の持ちが大きく変わってくるため、メーカーでは使用容量を記載していません。

一定の使用条件下であれば、パナソニックの公式ページ大まかな乾電池の持ちを比較できます。

定電流連続放電(20℃±2℃)、終止電圧0.9V、100mAという条件で、アルカリ・マンガン電池の単1~単4の電池の持ちを比較しています。

・ アルカリ単1:約130時間

・ アルカリ単2:約55時間

・ アルカリ単3:約20時間

・ アルカリ単4:約8.2時間

・ マンガン単1:約60時間

・ マンガン単2:約26時間

・ マンガン単3:約6.8時間

・ マンガン単4:約2.5時間

アルカリ電池の場合、単2は単3の2.75倍、単1は単3の6.5倍という結果が出ました。

マンガン電池の場合でも、容量の比率はほぼ変わりません。

代用しない方がいい機器も

代用しない方がいい機器もあります

≪画像元:東京ガス

単2を単3で代用するのはありですが、単1を単3で代用するのは怖いですね。

例えば最新のガスコンロなどは、必要とするエネルギーが大きいため、よりパワーがあり安定した電圧を供給できる単1アルカリ乾電池がおすすめです。

さらにマンガン単3でアルカリ単1の代用をしようとするのは、やめた方がいいでしょう。

100円ショップとメーカーの乾電池、どちらがおすすめ?

ダイソーのアルカリ乾電池

≪画像元:ダイソー

筆者が乾電池を購入する場所は、かつては家電量販店でしたが、現在は100円ショップです。

しかし、「100円ショップの乾電池は持ちが悪い」と聞きます。

この真偽を確かめるべく「マネーの達人」の記事を読み漁っていたところ、うってつけの記事を見つけました。

単3電池1本で走るおもちゃの電車に、パナソニックの単3アルカリ電池とダイソーの単3アルカリ電池をそれぞれ使い、電車が止まるまでの時間を測るというものです。

パナソニックは10時間28分、ダイソーは10時間20分と、結果はダイソーの大健闘でした。

普通にすぐに使う分には、ダイソーでも問題なさそうです。


保管用・液漏れ防止が心配な人はメーカー品を

使用推奨期限液漏れ防止製法の記載

≪画像元:パナソニック

一方で、ダイソーの乾電池は使用推奨期限が5年、パナソニックは10年です。

長期間保管する目的であれば、メーカー品を買った方が無難でしょう。

また、メーカー品には液漏れ防止製法の記載がありますが、ダイソーの電池にはそのような記載がありません。

繰り返し使える充電池もおすすめ

最近では、乾電池以外に繰り返し使える充電池の需要も高まっています

かつては非常に高価でしたが、最近では100円ショップでも販売されています。

乾電池と上手に併用するといいでしょう。

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