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超高齢化社会が進むと介護保険はどうなる?今後の介護保険の動向を読む


超高齢化社会が進むと介護保険はどうなる?今後の介護保険の動向を読む

2024年4月と6月から、介護報酬の改定が施行されました。

介護保険のサービスを利用している方は、すでに新しい単位数で計算された利用料金の請求書などを確認しているでしょう。

今回の介護報酬改定では、訪問介護の基本報酬の単価が下がるなどがあり、またかねてからの人員不足もあり、訪問介護事業所の閉鎖が増えるのではと不安視されています。

日本は全人口に対して65歳以上の人口が21パーセントを超えている超高齢化社会で、2025年には高齢者率が約30パーセントに達すると予測されています。

そのような社会の流れで、高齢者の生活を支えている介護保険はどのように変化していくのでしょうか。

今回は、今後の介護保険で予測されるポイントやどう対応していくのが良いのかを考えていきます。

今後の介護保険で予測されるポイントやどう対応していくのが良いのか

団塊の世代が2025年に後期高齢者になるとどうなる

団塊の世代が2025年に後期高齢者になります

後期高齢者が増えることで、医療や介護などの国の金銭的支出が増えることが予測されます。

医療保険や介護保険を金銭的に支える現役世代の負担が増える可能性もあります。

また、高齢者が増えることにより医療や介護にかかわる人材が今後さらに多く、必要になると思いますが、介護などは現状人手不足が問題となっているため、改善されていくのか不透明なところです。

つまり、今後、介護が必要な人が増えていくのに伴って、国の介護保険への支出の増大、介護の担い手不足が進むという問題点が出てくることが考えられます。

参照:健康長寿ネット 日本の超高齢社会の特徴

注目は介護保険に関する金銭的負担

高齢者や後期高齢者が増えることで介護保険サービスの利用が増えます。

それに伴い、国や地方自治体の介護保険への支出が増えます。

結果、現在も年々上がり続けている介護保険料の負担増がますます進むといった傾向にあります。

今回の改正では見送られましたが、今後は介護保険サービスの利用料の自己負担割合が2割になる対象者が増えたり、現在自己負担額がないケアマネの利用料が発生したりなどが考えられます。

介護保険料や利用料の自己負担割合が増えることで、介護保険サービスに使えるお金が減り、結果、介護保険サービスの利用控えにつながる可能性が高いです。

しかし、リハビリや入浴、家族の介護負担減のために、介護保険サービスを使わないわけにはいきません。

考えられる金銭面での対策としては、なんとなくでサービスを使うのではなく、こういったリハビリがしたいからこのサービスを使うといったように目的をはっきりさせておくことです。

通所リハビリを短時間で利用するのが良いのか、訪問リハビリが良いのか、リハビリが充実している通所リハビリも組み合わせるのかなど、金銭的にも内容的にもその高齢者の方に合った利用方法をケアマネジャーと一緒に考えていくことです。

また、サービスの提供時間や内容、規模によってサービスの単価が異なります。

さらに全額自己負担である通所系サービスの食費やショートステイなどの泊り系サービスのテレビのレンタル料なども、1回あたりは微々たるものかもしれませんが長い期間で考えると、見逃せない金額になっていきます。

サービスの利用料を抑えるために、1回当たりのサービスを利用する際の金額を把握して、どの事業所をどのように利用するかを改めて考えていくことも必要です。

参照:厚生労働省 第9期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について 

介護保険サービスの人材不足で何が起こるのか

現在でも人手不足などで介護事業者の倒産増となっています。

さらに高齢化が進み、介護の担い手が減ることで、今後も事業所の倒産が増えていく可能性があります。

介護事業所が減ることで懸念されることは、残っている事業所に利用者が集中してしまい人手が足らなくなり、その事業所を利用できなくなったり、その方に合った内容を提供している事業所を選ぶことができなくなる可能性が出てきます。

この場合の対応策としては、この支援やケアの方法を受けたいと考えを固めてしまうのではなく、どういった目的を達成したいのか、どういったことに困っているのかを見つめなおしてみることです。

それに対して、どういったサービスでどういった方法がとれるのかをケアマネージャーとよく話し合うことです。

例えば、ショートステイを定期的に使いたいが介護保険のサービスでは使えないといった場合には、お泊りデイや小規模多機能型居宅介護の利用を検討するなどが考えられます。

1つの方法にこだわるのではなく、改善したい点や困りごとに注目し、どういった方法をとれるのかを考え、他のサービスで代替することで、介護サービスの利用を継続していくことができます。

参照:株式会社東京商工リサーチ

金銭的な負担が増加していく可能性は高い

改善したい点や困りごとについてしっかり考えることで、本人や介護する家族にあったサービス内容を受けることができるようになり、同時に必要なかったサービスなども削ることができます

今回取り上げた以外にも、近々ではマイナンバーカードに介護保険証が統合されるという話があります。今までは、介護保険証を紛失した場合はケアマネジャーでも代理で再発行できました。

しかし、マイナンバーカードと統合された際の再発行の手続きはどうなるのかなど、不安な点がまだまだあります。

ますます高齢化が進むことで介護保険も大きく変わってくと考えられますが、金銭的な負担が増加していく可能性は高いとみて良いでしょう。

いつか来る金銭的負担増などに備えて、介護保険がどう変わっていくのかなどに、アンテナをはりながら、介護に役立つ、地域で無料で利用できることがないかなどの情報収集も行っていきましょう

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