通帳、銀行印、キャッシュカードは自分の預貯金を管理する上で重要なものであり、それらをなくすと自分の預貯金でも出し入れできなくなるので、厳重な管理が必要です。
ただ、うっかりそれらを紛失する可能性は誰にでもあります。
また、通帳やキャッシュカードを盗まれる犯罪が頻発しているほか、最近は配偶者などの身内が口座名義人の通帳や銀行印を取り上げて使わせない「経済的DV」も大きな社会問題となっているなど、誰を信用すればいいかわからないご時世です。
しかし、紛失の原因が何であっても対処法は同じです。
この記事では、通帳、銀行印、キャッシュカードを紛失した場合の対処法や、その後の手続きに必要なものをお伝えします。
通帳・キャッシュカード・銀行印を紛失した場合はすぐ銀行に連絡する
通帳やキャッシュカード、銀行印を紛失したら、すぐ銀行に紛失した旨を連絡しましょう。
銀行には夜中でも紛失の連絡を受け付けている電話窓口があります。
＜各銀行の紛失連絡先＞
全国銀行協会 カード・通帳・印鑑をなくされたときの連絡先一覧
特に、キャッシュカードを紛失したら一刻も早く銀行に連絡する必要があります。
キャッシュカードを紛失した場合は、通帳や銀行印を紛失した時より預貯金不正利用のリスクがはるかに高くなるので非常に危険なのです。
その理由について簡単に説明します。
通帳や銀行印を紛失した場合は口座名義人本人自筆の委任状などを窓口に持参した上で所定の手続きを行う必要があるので、不正利用までにある程度の時間がかかるケースが多いです。
しかし、キャッシュカードの場合は銀行員の目が届かないATMで不正にお金を引き出せてしまいます。
最近のATMは暗証番号を自分で変更できる仕様になっているので、正しい暗証番号を知らない場合でもATMで暗証番号を変更すれば不正に預貯金を引き出すことも可能です。
そのため、キャッシュカードの紛失に気付いた場合は、真夜中でも即刻銀行に連絡することが鉄則です。
通帳・キャッシュカードの再発行や印鑑変更の手続きに必要なもの
通帳・キャッシュカード・銀行印の紛失を銀行に伝えたら、通常は銀行の窓口で通帳・キャッシュカードの再発行や印鑑（銀行印）の変更手続きを行う流れとなります。
手続きに必要なものがそろっていれば、あとは銀行員の指示に従うだけでOKです。
手続きに必要なものは以下の通りです。
通帳の再発行に必要なもの
・ 本人確認書類（マイナンバーカード・運転免許証など）
・ 印鑑登録している銀行印（ない場合は今後使う銀行印）
・ キャッシュカード等
・ 通帳発行手数料（銀行によって金額はことなる）
・ 通帳再発行届（窓口にある）
キャッシュカードなど口座番号がわかるものの持参は必須ではありませんが、あったほうがスムーズに手続きできます。（印鑑変更の場合も同じです）
キャッシュカードの再発行に必要なもの
・ 本人確認書類
・ 通帳
・ 印鑑登録している銀行印
印鑑（銀行印）の変更に必要なもの
・ 本人確認書類
・ 今後使う印鑑（銀行印）
・ 通帳
・ キャッシュカードなど
・ 印鑑変更届（窓口にある）
以上のものを窓口に持参すれば手続きはすぐ終わります。また、新しい通帳はその場で受け取れます。
ただ、キャッシュカードについては手続きの完了から再発行（簡易書留または本人限定郵便でカードを郵送）まで1～2週間程度かかりますので、しばらくは不便な思いをすることになります。
通帳を紛失したら紙の通帳からインターネットバンキングに切り替える選択肢も
通帳紛失に関するもう1つの手続きとして、紙の通帳からインターネットバンキング（○○ダイレクトなど）に切り替える選択肢もあります。
インターネットバンキングの長所
・ 銀行の窓口に行かなくてもできる銀行取引が非常に多い
・ 銀行の営業時間外でもできる銀行取引が非常に多い
・ 通帳が不要になるので紛失の心配もなくなる
・ 通帳発行手数料がかからない
・ スマホの銀行アプリには初心者でも利用しやすいものが多い
インターネットバンキングの短所
・ インターネットを介した不正利用のリスクが通帳口座より高くなる
・ ログイン情報の厳重な管理やパスワードの頻繁な変更が必要
※多くの銀行では180日ごとの変更を強く推奨しています。
・ パソコンのインターネットバンキングは意外と使いにくい
・ スマホの銀行アプリはスマホを持っていないと利用できない
実際に使ってみると便利なインターネットバンキングですが、人によっては合わない場合もあるでしょう。
そのため、以上の長所・短所を踏まえてよく検討した上で、通帳からインターネットバンキングに切り替えるかどうかを決めるのがおすすめです。
不明な点があれば銀行に問い合わせてみましょう。
通帳・キャッシュカード・銀行印を紛失したらすぐ銀行に連絡
通帳、キャッシュカード、銀行印の紛失に気付いた時点ですぐ銀行に連絡すれば、自分の預貯金が不正利用による被害にあうのを高確率で阻止できます。
紛失連絡の電話窓口は営業時間外でも受け付けていますので、時間を問わずすぐ連絡しましょう。
そのことを頭の片隅に入れておけば、万が一紛失しても落ち着いて対処できるでしょう。
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