国民年金の保険料は、給与明細で労使折半となる厚生年金保険料とは異なり、自身で納めなければなりませんので、いつまでに納付しなければならないのかなど自身で管理しなければなりません。
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しかし、国民年金の保険料だけで生活するわけにもいかず、場合によっては、納付漏れが起きてしまうこともあるでしょう。
今回は、国民年金の保険料を滞納した場合について解説します。
国民年金の保険料滞納とは?
国民年金の保険料は、労使折半となる厚生年金保険料の納期限と同様に、その月の分を翌月末日までに納付しなければなりません。
これは厚生年金と同じ仕組みではあるものの、折半額を給与明細から自動的に天引きされる厚生年金とは異なり、国民年金には自身で全額を納付しなければならないため、保険料の納付を忘れてしまうことが起こりやすいと言えます。
滞納するとどうなるのか?
まず長期的な視点においては、満額の老齢基礎年金を受給できなくなります。
老齢基礎年金はフルペンション減額方式と呼ばれ、20歳から60歳までの480か月間においてもれなく保険料を納付できていれば、満額の老齢基礎年金を受給できるという仕組みになっています。
すなわち1か月でも滞納があれば、理論上満額の老齢基礎年金を受給することができなくなります。
また決定した老齢基礎年金の額は、物価スライド等により年金額自体が変動する事はあり得るものの、滞納した分が原因となり、満額の老齢基礎年金とならない状態で年金額が決定すると、亡くなる月まではその額での受給額を甘受し続けて、年金生活を続けていかなければなりません。
老齢年金となれば、65歳までは不利益はないのではないかと思われがちですが、年金は老齢年金に限ったものではありません。
例えば、私生活が原因での事故や病気によって障害を背負った場合には、障害年金を受給できる可能性もあります。
障害年金には保険料納付要件というものがあり、いくら重い障害を持ったとしても、一定以上の保険料を納付していなければ、そもそも受給権を得ることができないというリスクもあります。
すなわち滞納は老齢年金に限ったことではないということです。
もちろん遺族年金にも保険料納付要件はあります。
当然、遺族年金は、自身が遺族に対して残してあげられる最後の年金になります。
保険料の滞納が引き金となり遺族年金を残してあげることができないとなると、残された家族としても、本来受給できるはずであった年金が入ってこないということになるため、経済的にも不利益を被ることになるでしょう。
滞納を防ぐためには?
納付書自体を紛失してしまうというリスクもあり得ます。
そこでリスクヘッジ策としては、口座振替が堅実です。
口座振替であれば、払いに行く時間や払い忘れを防ぐことができると言えます。
また、前納制度と言って、本来翌月末日までに納付すべき保険料を端的には前払いすることによって一定の割引を享受することができます。
すなわちお得に保険料を払いながらも、納付にかかる時間的なコストもなくすことができます。
滞納がないか確認する方法
早々に確認したいと言う場合には、年金事務所に訪れて確認するという選択肢があります。
その場合には地域によって当分先まで埋まっていることもあるため、早々に予約で特定の日時を確保しておくことが望まれます。
万が一、滞納があったあった場合は、納期限の時効にかかる前に納付することが適切です。
自身だけでなく家族のためにも滞納はしないようチェックしよう
保険料の滞納は当然褒められることではありません。
また、一定以上の滞納期間があると自身だけではなく、残された家族にも不利益が及ぶことにもなり得るので、特に国民年金の場合には厚生年金以上に定期的に滞納がないかはチェックしておくべき必要性が高いと言えます。
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