このたびS STACIAカードという、最近発行されたばかりのクレジットカードに加入しました。
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ところでカードの入った封筒が、郵便受けにに投函されていたのでやや驚きました。普通郵便だったのです。
常に20枚近くのクレカを有する筆者にも、初めての経験です。
郵便受けにから抜かれたら簡単に不正使用できそうです。
この対策がどうなっているのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
最近のクレジットカードの受取り事情について案内します。
新規発行カードが普通郵便で届いた
コロナ以降の書留郵便は、住人が在宅している場合、インターホンで希望を聞いて郵便受けに投函で完結ということも行われています。
この場合、封筒にはきちんと「ゆうメール」「簡易書留」の文言が書かれています。
今回の封筒には、これらの文言はなく、「転送不要」のみ記載があります。
明らかに、在宅を確認しなくていい前提で送られてきたものです。
封筒に「ご本人様が確認の上、必ずご開封ください」とはかろうじて書かれています。
S STACIAカードの発行元は三井住友カードです。
三井住友カードはすでに2022年3月より、更新カードについては普通郵便で送っています。
しかし、今回送られてきたのは新規加入したばかりのカードです。
申込みの過程で普通郵便での送付を許諾していたのではないかと思いますが、記憶にありません。
昨年も三井住友カード発行のカードを新規に申し込んでいますが、そちらは書留でした。
STACIAカードの中でも、S STACIAカードは発行日数が早い(1週間で到着)のが売り物であり、これも送付の形式に関係しているものかと思います。
S STACIAカードを申し込んだ場合はみな普通郵便なのか、そこまではわかりませんでした。
普通郵便を使うカード会社
業界のパイオニア三井住友カードをはじめとして、すでにカード更新時の普通郵便送付は、次の通り多くのカード会社で実施しています。
・ 三菱UFJニコス
・ dカード
・ エムアイカード
・ 大丸松坂屋カード
・ UCSカード
・ 三井住友トラストカード
いずれも、更新前にメールが届きます。
受取人の側で普通郵便を断って、書留に替えてもらうことは可能です。
他に、セゾンカード、UCカードは「再発行カード」(紛失や時期不良等)に関し、普通郵便で送る原則となっています。
さらに、新規のカードも普通郵便で送ってしまうカード会社も存在します。
・ アメックス(プロパー)
・ ライフカード
カード会社としては、不在がちの人の便宜を図ったものと説明しています。
実際のところは、普通郵便によるコスト削減の効果のほうが大きいと思われます。
不正対策については次に取り上げます。
カードを普通郵便で送って大丈夫なのか?
簡易書留でクレジットカードを送る必要性は、カード会社とユーザー、双方にあります。
・ カード会社 … 本人が受け取ることで、不正によるカード発行でないことを確認する
・ ユーザー … 大事なカードが他人の手に渡り、不正利用されることを防ぐ
この大事なはずの書留郵便を、放棄できる理由を見ていきます。
新規申込みでも本人確認が事前に完結するようになった
更新カードに関しては、本人確認の問題は大きいものではありません。
当該カードが継続的に使われていればなおさらで、不正利用を疑う必要性は少ないものです。
だから多くのカードが普通郵便に切り替わっているのでしょう(カード会社の判断により簡易書留を選択することはあります)。
いっぽうで新規取得時のカードの場合、カード会社としてはカードの不正入手、つまり名義人本人の意思によらないカード発行を避けなければなりません。
このため、本人確認が済んでいないカードを、普通郵便で郵送することはあり得ません。
本人確認は、カード申込みの過程において、次の方法で実施されます。
・ オンラインでの銀行口座設定
・ 運転免許番号のオンライン入力
・ 本人確認書類のアップロード
・ 本人限定受取郵便(配達人が受取人を公的書類で確認する)
このうち、カード会社にとって最も確実なのは、銀行口座のオンライン設定と考えられます。
すべてのカード会社、すべての銀行口座が対応しているわけではありませんが、この方法で本人確認ができる場合、申し込んだ側にとっても実にスムーズです。
今回、筆者に普通郵便で送られてきたS STACIAカードもこのパターンです。
そしてすでに、三井住友カードの利用実績自体豊富な点もあるかもしれません。
カードが郵便受けにから持っていかれたらどうする?
今度はユーザー側の心配です。
郵便を、郵便受けにから持っていく犯罪も存在します。
不正利用の対策はどうなっているでしょうか。
今回筆者に送られてきたS STACIAカードは、三井住友カードの最近のデザインに準じていて、このようなスタイルです。
・ カード番号、有効期限、3桁のセキュリティコードは裏面
・ 署名欄がない
・ カード券面でタッチ決済できる(1万円未満の決済において、署名を求められることはまずない)
安全性が高めとはいえ、郵便受けにから勝手に持ち出し、開封すれば中のカードを物理的に使えてしまうのは確かです。
これには、次の対策が講じられています。
・ カード不正利用は常にチェックしているが、引渡し直後の利用はとりわけチェックを強化している
・ 実際に盗難による不正利用があったらカード会社が負担する
・ 会員用Webサイトにログインさせることで、会員に到着したことを把握する
・ カード利用速報をメール送信する(知らない決済があればユーザーが気づく)
三井住友カードはアプリおよび会員ログインサイトを「Vpass」といいます。
筆者の有する三井住友カード発行のカードすべてが一覧で並んでいますが、今回申し込んだS STACIAカードが、審査通過後に自動で追加されました。
このカード到着前の段階で、カード番号等の情報が得られるカード(例「NL」「CL」)の場合、Apple PayやGoogle Payで使えます。
S STACIAカードにはこのサービスはありません。
普通郵便でカード現物と台紙が届いた段階でカード番号がわかったので、Google PayとLINE Payにセットしました。
これも、カード会社からすると、事後確認の一部をなしているようです。
少なくともカード現物を不正に手に入れた第三者が、Apple PayやGoogle Payにそのカードをセットすることはできません。
カード現物のタッチ決済で使われてしまった場合でも、すぐに気づいて届ければカードホルダーの損害はありません。
たまには不正利用があったとしても、カード会社としては削減できる郵便料金のほうが大きいのでしょう。
カードが普通郵便で来ても大丈夫です
新規のカードが普通郵便で届いて驚きましたが、心配することはほぼありません。
カードを申し込んだことすら忘れてしまうような人でない限り、速報メールも来ますので問題はありません。
そして日ごろ、カード会員用の専用サイトにログインする習慣を持ちたいものです。
カード会社側も、ログインにポイントを付与したり、特典を与えたりもしています。
普通郵便にあるデメリットは、配達のない土日には届かないことぐらいでしょう。
それでも、受取り側の負担が少ないメリットも大きいと考えます。
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