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国民年金保険料2年前納制度は毎月払うよりもどれくらいお得になる?納付と控除の方法、途中で厚生年金に入った場合は


国民年金保険料2年前納制度は毎月払うよりもどれくらいお得になる?納付と控除の方法、途中で厚生年金に入った場合は
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国民年金保険料の2年前納制度は、平成29年から始まった制度で、他の前納と比べてかなりお得になっています。

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また、転職をして厚生年金に加入した場合は還付されます。

有利な国民年金保険料の前納制度についてご紹介します。

お得な国民年金保険料の2年前納制度はどれくらいお得になるのか

国民年金保険料2年前納制度と納付方法

国民年金保険料は、日本に住む20歳以上60歳未満の第1号被保険者(フリーランス、自営業とその配偶者、学生、無職の方等)が対象で、国民年金保険料を毎月1万6,520円(令和5年度の金額)払わなければなりません。

国民年金保険料は、口座振替、クレジット納付、納付書(現金)などで支払うことができ、それぞれ前納することができます

前納の保険料を支払う期間は、

  • 2年前納(4月分~翌々年3月分)、

  • 1年前納(4月~翌年3月分)、

  • 6か月前納(4月~9月分、10月~翌年3月分)

となります。

前納の申込は、口座振替の場合は引き落とされる口座の金融機関か年金事務所、クレジットカードでの場合は年金事務所へ2月末日までの申込をします。

納付書(現金)での場合は、市区町村にある「国民年金保険料2年前納納付書発行事前受付申出書」をあらかじめ提出する必要があります。

期間や払い方で割引率は異なる

国民年金保険料の前納は、前納する期間や払い方によって割引額が異なります。

口座振替の場合

令和5年度の口座引き落としの場合の2年前納制度の割引額は、1万6,100円です。

(令和5年度保険料1万6,520円×12か月)+(令和6年度保険料1万6,980円×12か月)=40万2,000円

40万2,000円−1万6,100円=38万5,900円

本来であれば2年で40万2,000円支払うべき保険料が、2年前納することにより1万6,100円安くなります。

6か月前納

1年前納

2年前納

令和5年度

9万7,990円
(-1,130円)

19万4,090円
(-4,150円)

38万5,900円
(-1万6,100円)

( )は毎月納める場合と比較した割引額です。

現金及びクレジットカードの場合

現金及びクレジットカード納付2年前納の割引額は、1万4,830円です。

(令和5年度保険料1万6,520円×12か月)+(令和6年度保険料1万6,980円×12か月)=40万2,000円

40万2,000円-1万4,830円=38万7,170円

本来であれば2年で40万2,000円支払うべき保険料が、2年前納することにより1万4,830円安くなります。

6か月前納

1年前納

2年前納

令和5年度

9万8,310円
(-810円)

19万4,720円
(-3,520円)

38万7,170円
(-1万4,830円)

( )は毎月納める場合と比較した割引額です。

2年前納した保険料の社会保険料控除となる金額

2年前納した保険料ですが、どの金額が確定申告等で社会保険料控除の対象となるのでしょうか。

控除の仕方は、2通りあります。

1つ目は、前納した全額を支払った年に控除する方法です。

例えば、2年前納で38万5,900円を支払った年に全て社会保険料控除の対象とします。

2つ目は、前納した保険料を3年にわたって、該当する年分の保険料を控除する方法です。

例として以下になります。

例:口座振替で2年分(令和5年4月分~令和7年3月分)38万5,900円を前納した場合

→3回に分けることになります。

【1】令和5年の対象となる控除額(令和5年4月分~令和5年12月分)の9か月

38万5,900円×9か月/24か月=14万4,713円

【2】令和6年の対象となる控除額(令和6年1月~令和6年12月)の12か月分

38万5,000円×12か月/24か月=19万2,950円

【3】令和7年度の対象となる控除額(令和7年1月~令和7年3月)

38万5,000円−令和5年分と令和6年分=4万8,237円

ただし、③の場合は金額は少ないのですが、また4月から前納すれば保険料の控除額は増えていきます。

国民年金保険料の前納を利用して割引の適用を受けよう

前納した後に厚生年金に加入した場合

国民年金保険料を前納した後に、

  • 就職をして会社員になったり、

  • 個人事業だったのを法人化して厚生年金に加入した場合、

加入した月から厚生年金保険料を支払うことになります。

国民年金保険料は、厚生年金に加入した月の前月まで支払えばよく、それ以降の分は還付されます。

例えば、4月から翌年3月までの1年間の前納をした後に11月から厚生年金に加入すると、11月から翌年3月までの5か月分の国民年金保険料が還付の対象となります。

ただし、厚生年金に加入したら自動的に還付されるのではありません

年金事務所での手続きが必要となります。

また、還付には時効があり、2年を過ぎると受けられないことになるので注意をしましょう。

2年前納のメリット・デメリット

国民年金保険料を2年前納するメリットの1つ目は、保険料の節約ができることです。

約1か月分が節約できます。

低金利の銀行に預けても、ほとんど利息はつきません。

それを考えると銀行にお金を預けておくよりも、いったん引き出して前納する方がお得になります。

2つ目のメリットは、社会保険料控除が収入に合わせて使えることです。

例えば2年前納をした場合には、全額を支払った年に社会保険料控除に該当させることも、翌年に該当させることも可能です。

つまり、

今年は収入が少なかったので控除は使わずに、翌年使う

というような方法が可能です。

2年前納しているので控除できる金額が大きく、課税される所得を減らすことができます。

デメリットは、前納してしまうとその期間は保険料の減免が受けられないことです。

思いがけず収入がなくなり、本来であれば申請をすることで国民年金保険料が安くなる減免を受けることができるのに、前納してしまうとできなくなります。

フリーランスや自営業の方は、収入が決まっているわけではないのでよく考えて前納することが必要です。

控除の方法とタイミングについて自分に有利なやり方を選ぼう

今後の収入等を考えて最適な期間と方法で前納しよう

国民年金保険料の前納制度には、2年前納、1年前納、6か月前納など種類があります。

また、前納をする方法も口座振替、現金、クレジットなどの方法があります。

2年前納は、金額も大きくなりますが、その分割引率も高く銀行等に預けておくよりもメリットが高いのが特徴です。

前納の期間は、ご自身で決めることができますので、今後の収入等を考えて最適な期間の前納をお勧めします。

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