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カード枚数は「少なくしたい」が還元率も操作性もクーポンも重視したい わがままなあなたへのカード選び「この1枚選手権」


クレジットカード比較企画ですが、ちょっと角度を変えました。

クレジットカード多数持ちで、特定サービスだけのために使うカードも多い筆者と、真逆のユーザーを想定しました。

少ない枚数のカードで高いパフォーマンスを求めるわがままな人のために、クレジットカードを比較します。

カード枚数は「少なくしたい」

年会費を取り返して余りある「高還元率プラチナカード」3選

少ないカード枚数で多くを求める人も多い

本記事が対象にするのは、このようなタイプの人々です。

・ クレジットカードは少なくしたい。2枚で十分

・ 気に入ったカードを長く使いたい

・ スマホ決済も、種類を絞り込みたい

・ 特定のサービスでの圧倒的な還元よりも、広く浅く得になれば十分

・ 年会費の支払いは、それほど気にしない(ただしグレードにとらわれすぎないよう5,000円程度を上限とする)

損得でいうと損なタイプではあるものの、決して少数派でもありません。

こうした需要に応じたカードを選び出します。

ただし筆者のスタイルと正反対に見えて共通項もあります。

特定の経済圏に囲い込まれない」です。

経済圏を重視してもいいのですが、この場合カードが必然的に決まってくるため、選ぶ行為は少なくなります。

本記事では、次の項目ひとつずつに☆を付け、勝者を決定します。

 

・ 還元率1.0%のカードの場合☆、さらに高いカードに☆☆

・ キャッシュレス決済との組み合わせのいいものに☆、複数あれば☆☆

・ 特定の店舗で還元率アップになる場合に

・ 年会費が無料でない場合は、☆ひとつマイナス

・ ポイント付加の例外が多い場合は、☆ひとつマイナス

 

他にも重視したい項目はあります。

・ カードレスタイプだと物理的なカード枚数が増えなくていい

・ スマホ決済の利便性が高い

前者は、カード枚数を絞りたい人にとっては重要ではないでしょう。

後者の要素は、多くのカードがApple PayやGoogle Payに登録できる現状では、それほど重視しなくてもいいと思います。

還元率の高いカード

どこでもまんべんなく得をしたいのなら、還元率の高いカードは必須でしょう。

次のカードをおすすめします。

注記のないものは還元率1.0%(☆)であり、そして年会費無料または実質無料(年1回の利用で無料)です。

・ エポスゴールドカード(年間50万円利用の場合)

・ リクルートカード(1.2%)☆☆

・ 楽天カード

・ Orico Card THE POINT

・ Orico Card THE POINT Premium Gold(年会費1,986円)

・ JCB CARD W

・ PayPayカード

・ au PAYカード

・ dカード

・ P-oneカード<Standard>

・ TカードPrime

・ ビックカメラSuicaカード

・ ヤマダLABI ANAカード

・ ローソンPontaプラス

汎用性が高そうに見えない特定店舗系のカードも後半に3枚入れていますが、いずれも年会費無料または実質無料、どこで使っても1.0%です。

エポスゴールドカードはマネーの達人でもおなじみの1枚で、年間100万円利用により還元率1.5%となる最強カードです。

ただ本記事では、「年間50万円利用」を前提にして取り上げます

年間50万円利用すると還元率1.0%、そして本来5,000円の年会費が永年無料となるため、スタンダードカードと比較しやすいと考えます。

このほか還元率5.0%のVisa LINE Payクレジットカード(p+)など当然おすすめしたい1枚ですが、月500ポイントまで(買い物単位で1万円)という縛りと、最近は着目されないLINE Payを使うという制限により除外しました。

キャッシュレス決済との組み合わせのいいカード

現代のキャッシュレスはクレジットカードだけでは完結しません。

スマホ決済との組み合わせが重要で、還元率も組み合わせ次第です。

スマホ決済へのチャージ時にポイントがたまるカードは優秀です(☆)。Wポイントになるためです。

「リクルートカードJCB → モバイルSuica」「セブンカード・プラス → nanaco」「dカードで使うd払い」のように、低還元率のチャージ、組み合わせは省きました。

・ エポスゴールドカード(モバイルSuica、楽天Edy、au PAY)☆☆☆

・ リクルートカード(VISA、Mastercard)(モバイルSuica、楽天Edy※月3万円まで)☆☆

・ 楽天カード(楽天キャッシュを楽天Payで使う)☆

・ Orico Card THE POINT Mastercard(モバイルSuica、au PAY)☆☆

・ Orico Card THE POINT JCB(モバイルSuica)☆

Orico Card THE POINT Premium Gold Mastercard(モバイルSuica、au PAY、iD、QUICPay)☆☆☆☆

・ Orico Card THE POINT Premium Gold JCB(モバイルSuica、iD、QUICPay)☆☆☆

・ PayPayカード Mastercard(モバイルSuica、au PAY)☆☆

・ PayPayカード JCBまたはVISA(モバイルSuica)☆

・ dカードMastercard(au PAY)☆

・ 三井住友カードMastercard(au PAY)☆

・ P-oneカード<Standard>Mastercard(au PAY)☆

・ セゾンパール・アメックス(QUICPay)2.0%のため☆☆(年間30万円利用の上限あり)

・ ビックカメラSuicaカード(モバイルSuica)☆

・ ヤマダLABI ANAカード(au PAY)☆

android端末の場合、au PAYにチャージ後、au PAYのSuicaに残高をチャージできて0.5%のポイント付与があります。

au PAYからその先が広がるので、チャージも馬鹿になりません。

特定の店舗で還元率アップのカード

最近では還元率も一筋縄ではいかなくなってきました。

特定店舗で特定の決済方法を選ぶことで、ポイント大幅アップのカードが出ています(☆)。

・ エポスゴールドカード(選べるポイントアップショップ3店舗でポイント3倍)☆

・ 三井住友カード(NL)(3店舗選んで0.5%還元率アップ/スマホタッチ決済で7.0%以上になる店舗多数)☆☆

・ 三菱UFJカード(コンビニ、松屋、ピザハット等で5.5%還元)☆

・ SAISON GOLD Premium(コンビニ、カフェで最大5.0%還元)

SAISON GOLD Premiumは年会費1万1,000円ですが、一度年間100万円使うことで永年無料です。

それから、年間利用50万円単位で還元率1.0%となります。

これも十分メインになり得る1枚ですが、年会費永年無料になる条件が高めのため、この項でのみ取り上げました(総合順位なし)。

結果はこれ:あなたのわがままな要望をかなえるカード

少ない枚数のカードで高いパフォーマンスを追求する人のための、総合力の高いカードの結論です。

点数順に並べました。

年会費とポイント付与の例外の2点のマイナス面についても反映しています。

具体的には、年会費を徴収するOrico Card THE POINT Premium Goldと、ポイント付与の例外が多い楽天カードです。

1. エポスゴールドカード☆☆☆☆☆

2. Orico Card THE POINT Premium Gold Mastercard☆☆☆☆

3. Orico Card THE POINT Mastercard☆☆☆

4. Orico Card THE POINT Premium Gold JCB☆☆☆

5. 三井住友カード(NL)Mastercard☆☆☆

6. リクルートカード(VISA、Mastercard)☆☆☆

7.  PayPayカード Mastercard(モバイルSuica、au PAY)☆☆☆

8.楽天カード☆☆

9.PayPayカード JCBまたはVISA☆☆

10.Orico Card THE POINT JCB☆☆

各評価項目の価値は完全に同等ではありません。

Orico Card THE POINT Premium Goldについて、「iDでの0.5%ポイントアップ」「QUICPayでの0.5%ポイントアップ」のそれぞれに☆を付けるのはいささかポイント過剰のきらいがあります。

それでも、各クレジットカードの性能はおおむね明らかになっているのではないでしょうか。

以下は短評です。

1位:エポスゴールドカード☆☆☆☆☆

強さを数値化すると、改めて強いカードです。

2023年9月から「選べるポイントアップショップ」(ポイント3倍)からモバイルSuicaが除外されたのは大きなショックです。

しかしながら、筆者など「楽天Edy → 楽天キャッシュ → 楽天ペイ」(Android限定)で、結局従前どおり2.5%還元のキャッシュレスを実現できています。

エポスゴールドカードは年会費完全無料のスタンダードカードと対決させると反則に思えるため、今回はあくまでも「年間50万円利用」の条件にしてみました。

年間50万円条件なら、インビテーションに頼らずゴールドから初めても、年会費を支払うのが最初の年だけとなるからです。

それでも還元率1.0%になる強いカードです。

2位:Orico Card THE POINT Premium Gold Mastercard ☆☆☆☆

オリコの格安ゴールド、Orico Card THE POINT Premium GoldのMastercardが同点2位です。

還元率がもともと1.0%と高く、さらにキャッシュレスとの組み合わせが次の通り優れています。

・ モバイルSuica(通常還元率の1.0%でチャージ)

・ au PAY(月5万円まで。さらにAndroidの場合、ここからSuicaチャージで0.5%追加)

・ iD(Apple PayまたはGoogle Payでプラス0.5%)

・ QUICPay(Apple PayまたはGoogle Payでプラス0.5%)

iDとQUICPayはほぼ同性能ではありますが、こちらを合計☆ひとつと考えてもやはり上位に来ることは間違いありません。

年会費1,986円だけマイナス要素ですが、次のサービスがあります。

・ Club Off(優待プログラム)

・ 海外旅行傷害保険(治療費上限200万円…補償を組み合わせれば実用に資する)

年会費を支払うに値するかは、やや微妙な感もあります。

年会費を支払いたくない場合は、Orico Card THE POINTのMastercardがおすすめです。

iD、QUICPayのポイント付加はなくなります。

オリコのJCBブランドになると、au PAYチャージができないのが欠点です。

つまり、au PAYのSuicaのチャージにも使えません

3位:三井住友カード(NL)Mastercard ☆☆☆

三井住友カードの最近の充実ぶりからすると、1枚はあったほうがいいでしょう。

通常還元率は0.5%と低いものの、コンビニ、マクドナルドをはじめとする特約店が多いのです。

それから、3店舗を選んで登録し、倍の1.0%にすることもできます。

ライフやマツキヨ、スターバックスなどおすすめです。

三井住友カードはVISAがメインですが、Mastercardの場合au PAYチャージ(月5万円まで)のメリットが大きなものです。

ただしAndroidユーザーの場合、VISAと違いスマホタッチができない欠点もあります。

なお、年間100万円を使えるのならば、三井住友カード(NL)のゴールドがおすすめです。

年間100万円の利用で、年会費永年無料、実質還元率1.5%のカードとなります。

同点3位:リクルートカード(VISA、Mastercard)☆☆☆

リクルートカードの場合人気があるのはJCBですが、性能が落ちてきました。

もう数年間入会キャンペーンも実施しておらず発行元三菱UFJニコスも力を入れていないのが難点ですが、VISAおよびMastercardブランドのほうが高性能です。

月3万円までですが、モバイルSuicaと楽天Edyへのチャージルートが開かれているのがメリットです。

楽天Edyからはさらに楽天キャッシュにチャージ(Android限定)し、還元率を0.5%上げることが可能です。

楽天Edyにチャージしてポイントのたまるカードは、今や天然記念物並みです(1位のエポスゴールドも同様)。

もともと還元率は1.2%と高いため、公共料金引落しには向いています。

同点3位: PayPayカード Mastercard ☆☆☆

PayPayカードはQRコード決済のPayPayを使うためにはあったほうがいい1枚です。

PayPayをPayPayクレジット(旧あと払い)を使えるのが最大のメリットです。

PayPayと組み合わせて還元率1.0%となりますが、数字自体がカード直接決済と変わらないのでこの点評価できませんでした。しかし実際はもっと点数が高くてもいいのです。

PayPayカードはPayPay以外では、モバイルSuicaとau PAYへのチャージ(月5万円まで、Mastercardブランド限定)に役立ちます。

楽天カードは改悪が大きく、順位は下がる

楽天カードはこの下の順位となりました。

最近ポイント計算方法の改悪があったところですが、エポスやPayPayカード等も同じ決済ごとポイント付与であり、これ自体決定的な問題ではありません。

ただ、公共料金引落しの還元率が大部分0.2%なのは、大きなマイナスと感じます。

楽天キャッシュのチャージルートは貴重です(チャージは0.5%だが、楽天ペイで使うことで1.0%。合計1.5%で、楽天カード直接決済より0.5%アップ)。

ただ、エポスゴールドカードからの楽天Edyルートのほうがポイントが高い(実質2.5%)ため、Androidユーザーにとっては楽天カードは不要になってしまいました。

今後は、エポスルートが塞がれると予想しています。

枚数を絞り込みたい人も多数持ちと結論は同じ

枚数を絞り込みたい人のための1枚を探してきましたが、結局のところ常時15枚ほど持っている筆者と同じカードが1位となりました。

エポスゴールドカードです。

最初は年間50万円利用から始めてもいいでしょう。

ただ年間50万円を過ぎると実還元率が下がりだすので、もう1枚持つならオリコがおすすめです。

安定してエポスの年間利用金額が多くなったら、100万円利用を目指してください。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)

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