フリーランスにとっては、ネットバンクである楽天銀行は重要な存在です。
ですが今月筆者は、楽天銀行から手数料なしでは資金移動できない状態にしてしまいました。
ピンチですが慌てません。
筆者のケースを通し、銀行手数料を巡る攻防について取り上げます。
「楽天Edy」「楽天キャッシュ」の相互交換が可能に 楽天Edyへのお得なチャージ方法も解説
フリーランスの友・楽天銀行
楽天銀行はフリーランスにとって必須の存在です。
給与所得者の方にもご参考になるはずです。
クラウドソーシングと報酬
クラウドソーシングサービスの大手といえば、「クラウドワークス」と「ランサーズ」です。
こちらで仕事をして報酬を受け取る際は、もらう側が手数料を支払わなければなりません。
労働者ではないのでこんなルールも合法ですが、楽天銀行を受取口座にすれば、手数料が100円または110円と低額で済みます。
メインバンクが別にあっても、楽天銀行は持っておきたいものです。
楽天銀行と手数料
楽天銀行には、「ハッピープログラム」があり、取引が多いと手数料の無料回数が段階的に増えます。
月1回「振込手数料無料」および「ATM無料」になるステージ「アドバンスト」にする条件は次のいずれかです。
・ 毎月25日時点で残高10万円
・ 月の26日から翌月25日までの間に取引5回
振込手数料とATMが1回ずつ使えれば、月に2回は口座から手数料なしで引き出すことが可能です。
月10回の取引があると「プレミアム」となり、振込とATMそれぞれ2回無料となります。このステージになると、困ることはほぼありません。
ちなみに給与所得者は、給与を受け取ると他行振込手数料が月3回無料となるので、悩む必要はなさそうです。
月5回の取引を維持するには
100円または110円とはいえ、報酬受領の際に手数料負担があります。
クラウドソーシング大手の場合、もらいたければ月2回報酬を受け取ることも可能ですが、手数料が抑止力となります。
報酬は変動するため、受け取らない月もあります。
これに伴う月の取引数減少が、今度は楽天銀行の取引手数料に悪影響を与えるという、二律背反の関係にあります。
月5回の取引回数維持のため、日頃から考えるのは次のことです。
・ クレジットカードの引落しを増やす
・ ただし持っているだけのカードだと引落し実績ゼロなので、ちゃんと使う
・ Googleのブログ広告など収入を楽天銀行で受け取る
・ 臨時に受け取るものは極力楽天銀行にする
公共料金も役立ちますが、筆者の場合公共料金はすべてポイントのたまるクレジットカード引落しです。
投資の多い人は、投資アカウントとの資金移動が頻繁にあるので困らないでしょう。ただ筆者は決して多くありません。
楽天銀行デビットカードを使うと引落しが頻繁にありますが、あいにくこれは取引回数にカウントしてもらえません。
7月の取引が少なく、手数料無料特典が消滅
気をつけていたのですが、6月26日から始まる1か月間において、楽天銀行の取引が2件しかありませんでした。
いずれもクレジットカードの引落しです。
実績をカウントしてもらう取引が、絶妙に前月と翌月に分かれた結果、8月は手数料が必ず発生する状態になってしまったのです。
このような事態を日ごろから防ぐには、次の手段が考えられます。
・ 他のクレジットカード引落しを楽天銀行に集中させる
・ 特に毎月27日のカード引落しを楽天銀行に集め、同時に引落しに備えて毎月25日に10万円の残高を確保しておく
とはいえ裏ワザがあるので、このような事態になって本当に困るわけではありません。
次にご紹介します。
無手数料で楽天銀行から資金を移動する裏ワザ
この8月もクラウドソーシングの報酬をもらう予定ですが、通常の方法では無手数料での資金移動も、引出しもできません。
楽天銀行から資金を移動する際の手数料は次の通りです。
・ 振込み … 145円
・ 提携ATM … 提携先により220円または275円
馬鹿にならない額を、裏ワザで回避します。
投資のアカウントを経由する
投資にはさほど本気でない筆者ですが、自己アフィリエイト等で証券、FX、暗号資産等の投資口座はたくさん持っています。
これらを活用すると、次の通り手数料なしで銀行口座間を資金移動できます。
1. 楽天銀行から、(例)楽天証券の口座に入金
2. 取引銀行口座を変更する
3. 変更した口座に出金する
楽天証券の場合、1は即時であり、3は翌「営業日」です。
銀行間のように曜日を問わずの移動はできません。
消費者金融を利用する
筆者の好んでいる方法です。
消費者金融を使います。具体的な実例です。
1. プロミスから三井住友銀行にオンライン融資を受ける
2. プロミスのインターネット返済で、楽天銀行を選択して実行する
これだけです。1も2も手数料は掛かりません。
メール認証を受けるなど作業自体はわりと多いものの、手数料無料を諦めたくなるほど手間ではありません。
当日借りて当日返済すれば、プロミスの利息は発生しません。
ちなみにこのプロミスの口座も、自己アフィリエイトで作りました。
消費者金融と聞くと抵抗のある人も多いでしょう。
ですが法律上は、クレジットカードのキャッシング枠と同じものです。
クレジットカードにキャッシング枠を一切つけない方針の筆者からすると、消費者金融の1社ぐらい、抵抗は感じません。
なお投資アカウントを経由する方法も、消費者金融経由も、楽天銀行の取引実績としてカウントされます。
楽天銀行への資金移動も方法論は同じ
楽天銀行でクレジットカードの引落しをしているということは、楽天銀行に資金を移さなければならないこともあるわけです。
この場合も同じ方法論が使えます。
ただし現在、この際に裏ワザを使う必要は消滅しました。
今年筆者は三井住友銀行のアカウントをOliveに替えたため、振込手数料が常時無料となったためです(原則は月3回までだが、現在のところ制限なし)。
今考えているのは、三井住友銀行で引き落としているクレジットカード(三井住友カード以外)を、もう少し楽天銀行に移そうかということです。
いつでも手数料無料で資金移動できるわけですから、取引回数が重要となる楽天銀行引落しのほうが有利かもしれません。
三井住友銀行(Olive)の手数料の考え方
最後に、最近の新たなテーマ「三井住友銀行Olive口座を、いかに活用するか」です。
楽天銀行も関係します。
夫婦で活用するOlive
マネーの達人でも、年会費無料で使えるクレジットカード、Oliveフレキシブルペイゴールドを繰り返し紹介していますが、銀行口座としてのOliveも便利です。
ただし切り替えた結果、困ったこともあります。
提携ATMの、月無料利用回数が減ってしまったのです。
Oliveに替えてからは、月1回しか提携ATMが無料で利用できなくなりました。
この特典も、「コンビニ等でのタッチ決済1%」「月100ポイント」「(給与所得者限定)月200ポイント」と比較して選択したものです。
他の特典を選んでいると、コンビニATM手数料無料では使えないのです。
家内の三井住友銀行口座もOliveに替えることを検討しましたが、本人が月2回程度の提携ATM利用はしたいということなので、やめました。
そのかわり、家内の口座からどこか別の銀行に振り込む際は、一度筆者の口座に資金移動してから行っています。
三井住友銀行相互の振込みは無料のためです。
コンビニ手数料無料をどうカバーするか
Olive切り替え前は、気軽にコンビニATMで出金していましたが、現在は「月1回」を守っています。
ただし、三井住友銀行(または、提携している三菱UFJ銀行ATM…支店ATMは除く)がどこにでもあるわけではありません。
このため現在、出金する際のルールを作りました。
・ 原則三井住友銀行または三菱UFJ銀行(支店以外)を使う
・ ない場合は、楽天銀行またはイオン銀行口座にスマホアプリで振込み(手数料無料)
・ 楽天銀行またはイオン銀行の無料回数の範囲内で、コンビニATMを使って引き出す
イオン銀行は日頃使っていないため、手数料無料で使えるのはイオン銀行ATMのみです。
やはり、頼りになるのは楽天銀行です。
今月のようにATM引出し有料になってしまうこともあり得ますが、だいたいATM無料利用回数は残したまま月を終えています。
手数料は極力払いたくありません
快適なキャッシュレス生活を味わってはいますが、残念ながらまだまだ現金を使わざるを得ない機会も多いものです。
また、クレジットカードの引落しの際には資金が必要です。
その際できる限り手数料なく、スマートに生活したいものです。
そのためにはあらゆるアイテムを使うつもりでいます。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
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