不動産サイトやチラシを見ていると目にするさまざまな数値。
日常生活ではあまり目にしないものもあり、実際のところイメージしづらいものもあるかもしれません。
そんな時に知っておくと役立つかもしれない、数式を挙げてみました。
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1. 広告に記載する所要時間の計算方法
これはご存知の方も多いかもしれません。
不動産チラシには必ず表記がある最寄り駅からの所要時間は「徒歩で1分間80m」で計算されています。
これは「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」で定められています。
この定めでは、
- 直線距離ではなく、道路に沿って測定した距離をもとにする。
とか、
- 80m未満の端数が出た時は、切り上げて1分とする。
など広告表示の決まりが細かく定められています。
昔読んだ漫画に出てきた悪徳不動産業者は、「駅徒歩10分」と表記した物件に問い合わせしてきたお客さんを現場案内する際のエピソードとして、こんなやり取りが描かれていました。
悪徳不動産業者は、駅でお客さんを車に乗せて、車で10分離れた現場に連れていきます。
お客さん「チラシには徒歩10分って表記があったけど?」
悪徳不動産業者「車の中で歩いて10分ってことです」
漫画の中の話ですが、こういったことが起きないように「徒歩で1分間80m」と決められています。
そしてこの80mは、実際に健康な女性がハイヒールのサンダルを履いて歩いた平均の分数を計測して決められたようです。
最近はグーグルマップでも所要時間を確認できますが、広告表示として誤解を与えないような配慮がされています。
でもこれを知っておくと
「徒歩10分の物件は、距離にすると800mくらい」
ということが分かります。
もちろん物件を検討する時は、ご自身で実際に歩いてみることをおすすめします。
2. 面積の単位「坪」を「平方メートル」に換算する
- 「平方メートル」→「坪」= ㎡数×0.3025
- 「坪」→「平方メートル」= 坪数÷0.3025
不動産の面積で使われる「坪」という表記。
現在では、不動産の面積の単位でしか一般には目にしないと思います。
「尺貫法」によるもので、1坪は一辺が6尺の正方形を表しています。
そもそも「尺」も日常生活では目にしないですが、1尺は30.303cmです。
6尺は約182cmということなので、1坪は1辺が182cmの正方形ですが、なかなかイメージしづらいですね。
1坪=約3.3㎡ということは、どこかで目にしたことがあると思います。
なので「坪⇔㎡」は3.3で割ったり掛けたりすれば良いのですが、営業マンや設計士が使うのは、より正確な「0.3025」という数字です。
これは1㎡=0.3025坪から来ています。
計算の仕方はこうです。
50坪の広さの土地を㎡に換算する時
50坪÷0.3025=165.29㎡
165.29㎡の広さの土地を坪に換算する時
165㎡×0.3025=50坪
3. 部屋の広さの帖数を平方メートル換算する
帖数を平方メートルにする = 帖数×1.62
平方メートルを帖数にする = ㎡ ÷ 1.62
「畳」を使うこともありますが、不動産広告では「帖」を使用されることが多いです。
6帖(畳)は畳6枚分の広さということですが、やっかいなのが、畳の大きさは地域によって違っていることです。
「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」という表現を目にしたこともあるかもしれません。
畳の大きさが違うと当然広さも変わってしまいますが、不動産広告では、1帖=1.62平方メートルとされています。(設計士が図面を書くときには違う計算方法がありますが、今回は不動産広告に特化して表現しています)
不動産広告で、6帖と表記されていれば、
6帖×1.62㎡=9.72㎡
ということになります。
数式を使って、今のお住まいや実家の広さを再認識しておくことの効用
数値上の面積はこのように換算できますが、実際に生活する場として広さのイメージは、数値ではなかなか実感できないかもしれません。
そんな時、おススメは広さの比較対象を持っておくことです。
例えば、今住んでいるアパートの広さや長く住んでいた実家の広さを再認識してみましょう。
- 敷地の面積や寝室やキッチンなどの各お部屋の面積、
- 戸建ての延床面積やマンションの専有面積
などです。
それぞれ改めて、
「何帖のお部屋で、何㎡で、何坪で」
という情報を確認しておくと、チラシや物件見学に行った際に実家やアパートの広さの体感との比較で、生活イメージをふくらませやすくなるでしょう。
特に住宅展示場に行くと敷地も建物も広いので、広さの感覚は麻痺します。
広いリビングを見て、参考にならないな~ではなく、
「実家のリビングの2倍の広さだな」
などと明確に広さを認識して、必要な広さはどれくらいなのかを考えてみると良いと思います。
広さを表すだけでも㎡、帖、坪と単位がバラバラなのが、一般の方にとっては不動産の分かりづらい部分のひとつでしょう。
計算方法が分かるだけでも、不明瞭な個所が少なくなると思います。
ぜひ活用していただいて、納得の物件探しをしてください。()
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