上場企業では、3月決算の会社が最も多くなっており、投資家にとっては配当の権利獲得に向けて意識する時期でもあります。
そこで、東証プライムの上場企業の中で、10万円以下で購入できる配当利回り5%以上、そしてPBR1倍以下の銘柄をピックアップしました。
なぜ、PBR1倍以下の企業なのかについては最後にお伝えします。
※最低購入価格、配当利回り、時価総額は2023年2月28日時点での数値です。
※最低購入価格には、売買手数料は含まれておりません。
※今後の企業業績により配当金額(配当利回り含む)が変更する可能性がありますので、購入前には配当の状況などご確認およびご注意ください。
優待利回り10%超も!? 3月に権利確定、10万円以下で買えるお得な銘柄6つ
(1) フージャースホールディングス (3284)
≪画像元:フージャースホールディングス≫
【配当利回り】5.68%
【最低購入価格】約8.5万円
【PBR】0.95倍
【事業内容・特色】
独立系マンション開発。フージャースコーポレーションを中核とする不動産事業グループ。
シニア向け分譲マンション・新築分譲戸建て・全国市街地再開発・スポーツクラブ運営など。
【時価総額】約289億円
(2) MIRARTHホールディングス(8897)
≪画像元:MIRARTHホールディングス≫
【配当利回り】5.28%
【最低購入価格】約3.8万円
【PBR】0.68倍
【事業内容・特色】
マンションブランド「レーベン」「ネベル」シリーズの開発・企画・販売。
首都圏を中心に自社開発・施工の一貫体制で展開する戸建分譲事業。
再生可能エネルギーを活用した発電事業も展開。
【時価総額】約473億円
(3) コナカ (7494)
≪画像元:コナカ≫
【配当利回り】5.63%
【最低購入価格】約3.6万円
【PBR】0.54倍
【事業内容・特色】
紳士服専門チェーン大手。「紳士服コナカ」、「紳士服フタタ」「SUIT SELECT」を展開。
オーダー特化の『DIFFERENCE』が急成長。子会社にバッグのサマンサタバサ。
【時価総額】約104億円
※株主優待:優待割引券(20%割引):100株以上3枚など(3月・9月)
:コナカ、フタタ、SUIT SELECT、FUTATA THE FLAG、DIFFERENCEの店舗にて有効
(4) スクロール(8005)
≪画像元:スクロール≫
【配当利回り】5.41%
【最低購入価格】約8.2万円
【PBR】0.93倍
【事業内容・特色】
カタログ通販準大手。
生協会員向けカタログ通販(衣料品・服飾雑貨)、インターネット通販「生活雑貨」「AXES」、物流インフラ、決済代行等も展開(旧株式会社ムトウ)。
【時価総額】約255億円
※株主優待:株主優待ポイント付与:100株以上1,000円相当のポイントなど(3月のみ)保有期間に応じてポイント数増加。
(5) グランディハウス (8999)
≪画像元:グランディハウス≫
【配当利回り】5.42%
【最低購入価格】約5,9万円
【PBR】0.69倍
【事業内容・特色】
分譲住宅事業・販売事業を展開。
住宅リフォーム事業、中古住宅・再生事業、建築資材製造・販売事業も展開。
栃木県など北関東を中心に関東全都県をカバー。
【時価総額】約171億円
(6) 東急建設 (1720)
≪画像元:東急建設≫
【配当利回り】5.2%
【最低購入価格】約6.9万円
【PBR】0.78倍
【事業内容・特色】
総合建設業(準大手ゼネコン)。東急系。東急グループからの受注は約1~2割。
主力は建築だが、鉄道関連工事においては独自技術あり。東急電鉄の地盤を活かした開発案件に強み。
【時価総額】約700億円
(7) 東洋機械金属 (6210)
≪画像元:東洋機械金属≫
【配当利回り】5.19%
【最低購入価格】約5.8万円
【PBR】0.59倍
【事業内容・特色】
精密機械メーカー。プラスチック射出成形機、ダイカストマシンの製造・販売。
プラスチック関連商品、ダイカスト関連商品。中国に生産子会社、他にも東南アジアに海外拠点あり。
【時価総額】約113億円
※株主優待:500株以上のみ株主優待ポイント付与。
500株以上1,000ポイントなど(株主優待カタログと交換可能):3月のみ。
3年以上継続保有の場合は1,000ポイント増。
PBR1倍以下の銘柄の注目
PBRとは「株価純資産倍率」といい、株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍かを示した指標です。
PER(株価収益率)とともに、株価の割高・割安を判断する代表的な指標です。
このPBRが1倍の場合には、会社の解散価値と株価が同じ水準になっていることを意味します。
また、PBRが1倍以下の場合は会社の解散価値を下回る状態になっています。
このPBR1倍以下の銘柄は東証プライム市場では約半数がこの状況になっています。
日本を代表するいくつかの企業もこの中に含まれています。
なお、アメリカのS&P500ではほとんどの企業がPBR1倍を上回っています。
東京証券取引所は1月30日付の「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理」の資料にて、PBR1倍以下が継続している企業に対し、改善に向けた計画をまとめるよう今春から求める方針を示しています。
参照:株式会社東京証券取引所(pdf)
このことで、すでに自社株買いの実施やPBR1倍以下の株価が急伸している銘柄もありますが、今後もPBR1倍以下の銘柄は今回ご紹介した銘柄以外も含めて注目しておきたいところです。(執筆者:CFP、FP技能士1級 岡田 佳久)
株投資で10万円をいかに増やせるか? 実際にやってみました~第3回~