先週は、FOMC前に膠着状態からはじまり、FOMCの結果を受けて大きく動くかと思われた株価はもみ合う展開となりました。
2万7500円をなかなか超えられずに推移し、金曜日にやっと2万7500円を抜けての週末入り。
FOMCでパウエル議長はディスインフレと発言、インフレ率が低下している状態ということで、ハイテク株に買いが入りました。
しかし、利下げ期待での株価上昇は長続きせず、米雇用統計では、予想が19万に対して、51.7万人と大幅に上回り、失業率は3.4%と低下しました。
これを受けて為替では一気に円安が進み、FOMCのパウエル発言からのインフレ鈍化と利下げ期待が薄まる結果となりました。
今週は7日火曜日にパウエル議長の講演での発言は注目です。
10日には、いよいよ黒田総裁の後任人事の案が国会に提出されるということで、日本のマーケットでは大きく動く可能性もあり、しっかり動きを確認していきましょう。
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チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう
日足の移動平均線
5日線は、横ばいから上昇へと変化していきました。株価は5日線を下支えにして1週間を終えました。
25日線は、上向きで2万6600円処を推移しています。
75日線は、横ばいの動きですが、若干上向に推移しています。
並び順は、5日75日25日の並び順に変わりましたので、上昇トレンドの始まりとなっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、横ばいの動きの中、若干上向きの推移となっています。
200日線と75日線が絡んでいて、そこに下から25日線が乖離を狭めてきています。まるで25日線の到着を待っているような移動平均線の動きです。
トレンドライン
大きなBOXの中段を横にスライドする形で株価は推移し、心理的節目の2万7500円が重たい展開でしたが、金曜日に終値で2万7500円を抜けてきました。
この上は12月15日16日に空けた窓があり、2万8163円が窓埋め水準です。そしてその上には、2万8423円での窓埋めとなります。
下に関しては1月23日24日の窓埋めが意識されます。
一目均衡表
三役好転で、強気シグナルとなっています。
基準線と転換線がクロスして上昇トレンドとなり、株価は雲の上を推移し、遅行線は上下どちらにも大きく動ける位置です。
4営業日後に天底一致もありますが、どうなるでしょうか。
ボリンジャーバンド
+2σに到達後、株価は+1σまで横ばいの状態です。
ここから再度+2σに到達し、+1と+2σで行ったり来たりとするのか、それとも+1σを割ってTPラインまで到達するのか、膠着状態がどちらに向かうのかに注目です。
スローストキャスト
引き続き、買われすぎゾーンに到達してからは90%処を推移しています。
買われすぎゾーンから下へ向かう時期を確認していきましょう。
MACD
0ラインを超えて上昇トレンド継続中となっています。
MACDとシグナルがクロスしそうな場面ですが、このままクロスせず上に向かうと、さらなる上昇となります。
ヒストグラム
弱まってきています。
次回満月は2月6日で、新月は2月20日です。
1月の満月7日と新月22日前後には、株価のトレンド転換となっているため、今回の2月6日の満月もトレンド転換となるのか、注目です。
次回の水星逆行期間は、4月21日から5月14日です。
総合判断
小さなコマが何日も同じ値頃にとどまり、何とも気持ちの悪い1週間でした。
金曜日の終値で2万7500円を抜けたことで、上へと向かう準備はできたのかなといったところです。
移動平均線も上向き、パラボリックも上昇のシグナル、一目均衡表でも三役好転であり、テクニカル分析では上昇示唆しています。
上の節が2万7700円処にあるので、上値が重たい状況には変わりなく
- 節分天井
- 2月安
- 45日前ルール
と、下げる要素も盛りだくさんですので、しっかりチャートを見ながらトレードしていきましょう。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)
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