台湾総統選「窮地に立つ習近平」に「温かな手」を差し伸べる安倍首相【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページでも配信している遠藤 誉所長の考察となる。
———
11日に行われる台湾総統選は習近平政権に抵抗する蔡英文総統の勝利に終わるだろう。香港デモが彼女を後押ししているが、香港に次ぐ失態を演じる習近平を国賓として招くことにより安倍首相が北京を援護している。
◆香港デモが蔡英文政権の追い風に
1月11日、台湾の総統選が行われる。2018年11月の地方統一選挙で大敗を喫した民進党だったが、そのときは15%まで落ちた蔡英文総統の支持率は、2019年6月から香港デモが始まると38%にまで上がり、デモが大規模化するにしたがって45%にまで跳ね上がった。
台湾の若者は「香港の今日は台湾の明日」を合言葉に、北京政府の管轄下に置かれることに激しく抵抗している民進党の蔡英文政権を支持し、その勢いは今も衰えていない。
問題は投票行動で、2019年9月26日のコラム「台湾は民主を守れるか——カギを握るのは若者」(※2)に書いたように、どれくらいの若者が投票場に足を運んでくれるかだ。
台湾では投票日前の事前投票制度や在外選挙制度がないため、蔡英文総統は今月7日、記者会見を開き、若者たちに帰省して投票に行くよう呼び掛けた。
中国共産党の管轄下にある大陸の中央テレビ局CCTVでは、昨年前半まで台湾総統選に関して国民党候補者の奮闘ぶりを頻繁に伝えていたが、昨年11月24日に行われた香港の区議会議員選挙で民主派が圧勝してからは、台湾総統選の報道もピタリと鳴りを潜めている。
そのような中、本日1月9日の放送では、「あと48時間に迫りました!」と、運命の台湾総統選決戦に関して珍しく時間を割いた。そのCCTVさえ、「カギを握るのは若者」として、中国寄りの野党・国民党候補である韓国諭陣営の奮闘ぶりをアピールした。
CCTVはしかし、「実際、選挙に行くのは中高年層なので、国民党に有利」だと解説し、まだ観念してはいない。
たしかに総統選に関しては北京に距離を置く民進党の蔡英文現総統がおそらく再選されるだろうが、しかし同日行われる立法委員(国会議員に相当)選挙では民進党が完勝するだろうとは必ずしも言えず、「ねじれ国会」が現出する可能性は否定できない。
◆北京政府の工作を撥ねつけた台湾議会
しかしその立法院(国会)は、2019年12月31日、長時間に及ぶ審議の末、中国から政治的影響が及ぶことを阻止するための「反浸透法案」を可決した。
法案は、北京政府による政治工作に対抗するためのもので、北京政府は台湾の政治家への不法献金やメディア買収などにより、台湾の政治や民主制度に影響を及ぼそうとしてきた。
北京政府はアメリカや日本など、ほぼすべての国に対して、中国に有利なように思想を傾かせるためのプロパガンダに全力を投じている。アメリカのシンクタンクでは、これを「シャープパワー」として警戒し始めているが、台湾などはシャープパワーの最前線であり、その「浸透ぶり」は民主主義を揺るがす危険な水域に達していた。
そこで「反浸透法」を可決して、中国からの「金にものを言わせた思想侵略」から台湾を守ろうと必死なのだ。民進党議員らは「中国が勢力を増してきていることは全ての国にとっての脅威だ」、「台湾人の人権を守るために反浸透法が不可欠だった」あるいは「反浸透法案は、台湾の民主的活動を汚染し、操作し、妨害するのを防ぐためのものだ」などと語っている(ロイター電など)。
◆アメリカが力を入れる台湾擁護
一方アメリカは2019年12月20日、トランプ大統領が「2020国防権限法案」に署名し、同法が成立した。同法は「2020会計年度(19年10月~20年9月)の国防予算」の大枠を決めるもので、今般は台湾の選挙に対する中国の干渉に強い関心を示し、2020年1月11日の総統選実施後に、関連の報告書を取りまとめるよう国家情報長官に要請している。
なんと、同法ではアメリカの国家情報機関に対して、「台湾が中国の動きを見極め、食い止めるのを支援し、自由で公正な選挙を行えるようにアメリカの情報機関が努力した」ことを米議会の関連委員会に報告する義務を要求しているのである。
つまり、アメリカの「国防権限法」と台湾議会の「反浸透法」はペアで動いていたのである。
トランプ大統領には、いろいろと問題もあるだろうが、しかし「自由と民主」を守るアメリカ議会はさすがだと、尊敬せずにはいられない。
同法にはほかにも、「アメリカはと台湾とのサイバー・セキュリティー分野における連携強化」、「台湾との安全保障分野における交流強化や合同軍事演習の実施」、「台湾の防衛能力確保」などが盛り込まれている。また同法は「台湾旅行法に基づいた米台高官の交流促進」や「米軍艦による定期的な台湾海峡の通過を続行する」ことも強く要求している。
何よりも日本として注目しなければならないのは「同盟国やパートナーにも呼応を呼び掛けるべきだ」としている点だ。
◆「窮地に立つ」習近平に「温かな手」を差し伸べる安倍首相
それでは、アメリカ最大の同盟国であるはずのわが日本は、いったい何をしているのだろうか。
安倍首相はひたすら「今年の春、習近平国家主席を国賓として日本にお招きする」ということに夢中なのである。
香港や台湾の若者たちが命を懸けて「自由と民主」のために闘っており、アメリカ議会が「国防権限法」でここまで台湾を北京の「魔の手」から守ろうとしているというのに、我が国の首相は、「自由と民主」を弾圧する習近平国家主席を、最高レベルの客人として日本に招聘し、窮地に立たされている習近平に「温かな手」を差し伸べるのである。これが阻止されずに実行されるとしたら、日本の未来に希望はない。
—————*—————
実はこの問題に関して田原総一朗氏との対談を行った。どうやら田原氏は「習近平国賓来日に外交上賛成する」お立場のようで、筆者とは正反対の主張をしておられる。
したがって当然のことながら「激論」となる。
「激論」ではまだ表現が弱く、「激突」と言っても過言ではないだろう。
そこで本のタイトルは『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』ということに落ち着いた。今月末に実業之日本社から出版される。ゲラは既に筆者の手を離れた。詳細はその本の中で述べていることをご報告させて頂きたい。
(本論はYahooニュース個人からの転載である)
※1:https://grici.or.jp/
※2:https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20190926-00144253/
(写真提供:ロイター/アフロ)
<SI>
【日本ハム】高勝率誇った“漆黒ユニ“大復活「強い雰囲気」新庄監督は最強オーラで日本一奪回へ
小池栄子&仲野太賀、宮藤官九郎氏脚本フジ系7月期連ドラでダブル主演「期待を裏切らない作品」
【和田毅】開幕遅れの本音は「情けないの一言」5・22「白のキセキ」秘話も 新コラムスタート
「シティーハンター」カバー曲に複雑心境…元PSY・S歌手「まだ苦しめるのか」歌唱禁止裏話も
【巨人】一時離脱の菅野智之、26日阪神戦で先発復帰の可能性「最善を尽くす。きっと大丈夫」
【阪神】「火曜日の男」村上に岡田監督「そんなんもう全然、心配してないよ」信頼口に/一問一答
【オリックス】チーム勝ち頭エスピノーザが同じく4勝の日本ハム山崎と投げ合い「結果残せれば」
【巨人】阿部監督「貯金なんて、そんなワガママ言わない」「五分で交流戦に入れたら」謙虚に挑む
【巨人】育成の立岡宗一郎が支配下復帰へ 今季2軍戦で21安打、打率2割5分6厘、4盗塁
日向坂宮地すみれ、tvk特番「レジェわん!」メインMC「とてもうれしい」自身も神奈川出身
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
大谷翔平が不運な判定で2度見逃し三振 「えん罪退場」で話題の球審は引き揚げる大谷にブチギレ
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
吉野家が「マスク外し強要疑惑」でプチ炎上、店員さんに聞いてみると……
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
マンション刺殺、被害者は19歳大学生の女性 大阪・枚方
藤田ニコル「脱ぐ予定なかったのですが気づいたらノリノリで…」ヒョウ柄水着姿に大反響
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
3度逮捕の38歳小向美奈子「今はやってないですよね?」の直撃質問に”回答”
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
岡本夏生(56)、1600日ぶりにブログを更新した現在が衝撃
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
ヒカル、浮気相手とのLINE流出にドン引きの声「キモすぎる」「吐きそう」
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
ガーシー、またも綾野剛の暴露写真でネット歓喜「この写真見て笑っちゃう」
完全にダマされた! 『ラヴィット!』あのちゃん“事故レベル”大暴走は『水ダウ』遠隔操作のしわざだった ネットも納得
大谷翔平が不運な判定で2度見逃し三振 「えん罪退場」で話題の球審は引き揚げる大谷にブチギレ
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
【日本ハム】高勝率誇った“漆黒ユニ“大復活「強い雰囲気」新庄監督は最強オーラで日本一奪回へ
小池栄子&仲野太賀、宮藤官九郎氏脚本フジ系7月期連ドラでダブル主演「期待を裏切らない作品」
【和田毅】開幕遅れの本音は「情けないの一言」5・22「白のキセキ」秘話も 新コラムスタート
みちょぱが池田美優さんの回復願う「バクに噛まれた方が旧姓と同姓同名」飼育員にお見舞いの言葉
「シティーハンター」カバー曲に複雑心境…元PSY・S歌手「まだ苦しめるのか」歌唱禁止裏話も
【阪神】「火曜日の男」村上に岡田監督「そんなんもう全然、心配してないよ」信頼口に/一問一答
【巨人】一時離脱の菅野智之、26日阪神戦で先発復帰の可能性「最善を尽くす。きっと大丈夫」
【オリックス】チーム勝ち頭エスピノーザが同じく4勝の日本ハム山崎と投げ合い「結果残せれば」
【巨人】阿部監督「貯金なんて、そんなワガママ言わない」「五分で交流戦に入れたら」謙虚に挑む
【巨人】育成の立岡宗一郎が支配下復帰へ 今季2軍戦で21安打、打率2割5分6厘、4盗塁