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9日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で反落、消費関連に売り


9日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比31.88ポイント(0.92%)安の3450.68ポイントと反落した(上海A株指数は0.92%安の3616.86ポイント)。


米国による対中制裁の動きが懸念される流れ。米商務省は8日、国家安全保障上の懸念を理由にスーパーコンピューティング関連の中国7社・団体をエンティティリスト(禁輸措置対象リスト)に追加した。米議会上院は同日、対中制裁の新法案をとりまとめている。新疆ウイグル自治区の人権、香港の自治、インド太平洋地域の覇権などを巡り、米中は依然として非難を応酬する状況だ。また中国で、住宅向けの融資規制や、ハイテク企業に対する監督管理が強まるとの不安も投資家心理の重しとなっている。朝方公表された3月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比0.4%上昇、生産者物価指数(PPI)が4.4%上昇という結果。それぞれ予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、消費関連の下げが目立つ。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が3.4%安、乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.9%安、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(601633/SH)が2.6%安、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.4%安で引けた。


ITハイテク株も安い。太陽光発電素材メーカーの隆基緑能科技(601012/SH)が4.5%、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が2.9%、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(ウイングテック・テクノロジー:600745/SH)が2.6%、ディスプレイ基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が2.3%、情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)が2.0%ずつ下落した。


不動産株もさえない。金地集団(600383/SH)が1.8%安、保利地産(600048/SH)が1.1%安とそろって続落している。医薬品株、金融株、素材株なども売られた。


他の個別株動向では、宅配大手の順豊HD(S.F.ホールディング:002352/SZ)が寄り付きからストップ安に張り付いている。第1四半期(1〜3月)の赤字転落見通しが嫌気された。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.58ポイント(0.24%)安の247.48ポイント、深センB株指数が3.97ポイント(0.35%)安の1135.55ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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