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8日の中国本土市場概況:上海総合0.7%高で5日ぶり反発、金融セクター相場けん引


8日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比23.83ポイント(0.72%)高の3316.42ポイントと5日ぶりに反発した(上海A株指数は0.73%高の3475.79ポイント)。

資金流入の継続が追い風。中国人民銀行(中央銀行)が7日発表したところによれば、2020年8月末の外貨準備高は4年ぶりの高水準を記録し、5カ月連続のプラス成長を達成した。業界関係者は、「人民元相場の先高観を背景に、海外マネーの中国流入は今後も続く」と指摘している。また、市場改革の動きも改めて意識された。中国証券監督管理委員会の副主席が6日、「本土・香港間の株式相互取引については、投資対象や範囲を拡大する方針」と述べるなか、市場活性化の期待が高まっている。

新型コロナウイルスのワクチン実用化にも期待感。北京で開催中の「2020年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)」では、中国企業2社の開発した新型コロナウイルスワクチンに注目が集まっている。うち国薬集団のワクチンは、今年12月末にも市場投入が可能という。米中対立の激化を不安視して売られる場面がみられたものの、指数は後場に入り上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)


金融株が相場をけん引。新華人寿保険(601336/SH)が7.8%高、中国人寿保険(601628/SH)が5.9%高、中信建投証券(601066/SH)が4.7%高、招商銀行(600036/SH)が2.2%高で引けた。

発電株も高い。華能国際電力(600011/SH)が3.9%、国投電力(600886/SH)が3.2%ずつ上昇した。業績の改善が期待される。「年初来累計の電力消費量が中国各地で、相次ぎプラス成長に転換している」と報じられた。このほか運輸株、自動車株、不動産株、消費関連株、素材株なども買われている。

半面、ITハイテク関連株の一角は安い。パワーエレクトロニクス用半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が5.6%、情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)が3.0%ずつ下落した。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が2.25ポイント(0.88%)安の252.00ポイント、深センB株指数が2.47ポイント(0.26%)高の943.69ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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