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27日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、本土銀行セクターに買い


27日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比82.13ポイント(0.31%)高の26778.62ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が91.49ポイント(0.87%)高の10593.11ポイントとそろって反発した。売買代金は1104億6700万香港ドルとなっている(26日は1195億9700万香港ドル)。

中国の景気刺激策に期待感が強まる流れ。中国人民銀行(中央銀行)はウエブサイトを通じ、「中小・零細企業の金融支援のため、市中銀行に対し合計5000億人民元の資金を低利で供給する」などと発表した。人民銀の副行長は27日午後、「必要ならばさらに増額する」と補足説明している。新型コロナウイルスの感染が世界的に広がり、パンデミック(世界的流行)の懸念が強まるなか売りが先行したものの、指数は後場途中から上昇に転じた。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.5%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.4%高、本土最大手行の中国工商銀行(1398/HK)が2.3%高と上げが目立った。

セクター別では、中国の銀行が高い。上記した中国工商銀行のほか、中国建設銀行(939/HK)が1.9%、招商銀行(3968/HK)が1.8%、中国農業銀行(1288/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって1.6%、交通銀行(3328/HK)が1.2%ずつ上昇した。利ザヤ改善の期待が高まっている。

ゼネコンや建材のインフラ建設セクターもしっかり。中国鉄建(1186/HK)が5.2%高、中国交通建設(1800/HK)が4.2%高、中国中鉄(390/HK)が2.7%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.5%高、中国建材(3323/HK)が4.9%高、華潤水泥HD(1313/HK)が3.9%高とそろって続伸した。中国交通運輸部は25日、春節(旧正月)で中断していた建設プロジェクトの早期再開を指示している。予定しているプロジェクトについても、着工も急ぐよう求めた。

半面、中国の自動車セクターは安い。華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.8%、北京汽車(1958/HK)が2.0%、比亜迪(BYD:1211/HK)と東風汽車集団(489/HK)がそろって1.9%、長城汽車(2333/HK)が1.3%ずつ下落した。中国汽車工業協会は26日、今年1月の新車販売台数が前年同月比で19%減少したと報告。2月の生産・販売台数に関しては、1月よりも落ち込みが拡大すると予測している。

一方、本土市場は4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%高の2991.33ポイントで取引を終えた。セメント株が高い。食品飲料株、テレワーク関連株、医薬品株、公益株、金融株の一角なども買われた。半面、自動車株は安い。ハイテク株、不動産株、エネルギー株も売られた。

【亜州IR】




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