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7日の香港市場概況:ハンセン1.0%安で反落、米通商政策の不透明感を嫌気


7日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比313.81ポイント(1.03%)安の30196.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.25ポイント(1.07%)安の12180.29ポイントとそろって反落した。売買代金は1132億5900万香港ドルとなっている(6日の売買代金は1164億5000万香港ドル)。

米通商政策の不透明感が強まる流れ。米大統領の経済顧問トップを務めるコーン米国家経済会議(NEC)委員長の辞任発表を受け、米政権の保護主義が加速すると警戒されている。米政府がアルミ・鉄鋼の輸入に高関税を課すことに対し、コーン委員長は反対スタンスをとっていた。また、米トランプ政権が中国から輸入される製品に対し、幅広く関税を課すことを検討しているもよう——と報じられたこともマイナス材料。知的財産権の侵害を排除する狙いとされる。指数は一時プラス圏に浮上する場面がみられたものの、中盤から売りの勢いが増し、引けにかけて下げ幅を広げた。

ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が3.9%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)と生命保険業務アジア大手のAIA(1299/HK)がそろって2.7%安と下げが目立った。本土系保険株や石油株なども売られている。

アルミ・鉄鋼セクターもさえない。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.5%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.3%安、鞍鋼(347/HK)が4.1%安とそろって反落した。傘下に鉄鋼会社を持つ民営コングロマリットの復星国際(656/HK)も2.1%安と売られている。

海運や空運の運輸セクターも安い。太平洋航運集団(2343/HK)が4.0%、中遠海運HD(1919/HK)が2.0%、中国国際航空(753/HK)が5.9%、中国南方航空(1055/HK)が3.9%、中国東方航空(670/HK)が2.9%ずつ下落した。

半面、バイオ医薬セクターは逆行高。バイオ医薬の薬明生物技術(2269/HK)が5.4%、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が1.4%、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が1.1%ずつ値を上げた。昨年6月上場の薬明生物技術は17年通期業績を予告。増益率が75%~80%に達するとの見通しを発表した。

一方、本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.55%安の3271.67ポイントで取引を終えた。アルミや鉄鋼など素材関連株安い。ゼネコンやセメントのインフラ関連株、不動産株、空運株、保険株、消費関連株なども売られた。半面、銀行株はしっかり。発電やガスの公益株、自動車株なども買われた。
【亜州IR】



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