品川リフラ Research Memo(5):2026年3月期は売上高・EBITDA伸長。資産売却で最終利益も増加(1)
■品川リフラ<5351>の業績動向
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高177,738百万円(前期比23.4%増)、EBITDA22,134百万円(同23.3%増)、営業利益13,609百万円(同2.5%増)、経常利益15,986百万円(同17.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益26,071百万円(同166.6%増)と大幅な増収増益で着地した。セクター別では、Gouda及びReframaxの業績寄与により耐火物セクター、エンジニアリングセクターの売上高が、それぞれ前期比15.7%増、同78.2%増と好調に推移した。半導体製造装置向けやリチウムイオン電池向けなど成長分野への拡販に注力する断熱材セクター及び先端機材セクターの売上高は、顧客の設備投資の停滞や在庫調整の影響を受け、それぞれ同5.7%減、同5.5%減となった。
地域別では、国内売上高が国内粗鋼生産量の減少等による販売数量減の影響を受けたものの、前期比0.5%増の101,420百万円となった。アジア・オセアニアは同8.5%増の19,857百万円、北米は同24.9%増の9,699百万円と堅調に推移した。加えて、欧州及びその他海外地域がGoudaの業績寄与によりそれぞれ同159.1%増の13,201百万円、同280.2%増の4,956百万円と伸長するとともに、南米も第2四半期からのReframaxの業績寄与により同169.0%増の28,602百万円と大幅に拡大している。これら合計で海外売上高は76,318百万円へと大きく増加し、海外売上高比率は42.9%と同12.9ポイント上昇した。
EBITDAは、主力の耐火物セクターで、販売数量の減少や労務費の増加といったマイナス影響があったものの、Goudaをはじめとした海外子会社の業績寄与や高付加価値製品の拡販を含む販売構成の改善、価格設定の適正化、継続的なコストダウン等により大幅な増益となった。加えて、Reframaxの寄与などでエンジニアリングセクターもEBITDAを押し上げた結果、EBITDAマージンは12.5%と前期と同水準で推移した。営業利益は、赤穂工場の新プラント稼働やM&Aなどに伴い減価償却費が2,885百万円、のれん償却額が965百万円それぞれ増加したものの、増益を確保した。経常利益は、為替差益2,216百万円の計上などにより増益幅が拡大した。親会社株主に帰属する当期純利益は、赤穂工場及びSRB、Reframaxにおいて減損損失を合計9,716百万円計上したものの、固定資産売却益を合計37,245百万円計上し大幅な増益となった。ちなみに3件の減損については、いずれも現時点でのキャッシュフローは確保しているものの、今後さまざまな将来見通しが想定されるなかで、保守的な見通しに修正したことに伴うものである。赤穂工場については拡販活動の強化による稼働率向上やオペレーションの一段の効率化等の取り組みを実施していく。また、SRB及びReframaxについても、足元では安価な中国鋼材に対するブラジル政府の保護貿易措置の動きなどもあり、事業環境は改善傾向にある。
2. 事業セグメント別動向
(1) 耐火物セクター
耐火物セクターの売上高は前期比15.7%増の110,901百万円となった。国内粗鋼生産量の減少のほか、海外において一部の顧客の活動水準が低位で推移したことから耐火物販売数量は減少したが、Goudaの業績が通期で寄与した。セグメント利益は、のれん等の償却額が増加したものの、同11.5%増の8,575百万円となった。Goudaの業績寄与に加え、既存事業において高付加価値製品を中心とした国内外での拡販活動に取り組むとともに、価格設定の適正化、販売構成の改善、継続的なコストダウンなどを進めた結果、増益を確保した。減価償却費及びのれん償却額を加えたEBITDAは同31.0%増(同34億円増)の144億円となった。
(2) 断熱材セクター
断熱材セクターにおいては、国内外で受注案件の拡大に取り組んだものの、国内における改修案件が一時的な減少局面にあったことや、半導体製造装置及びリチウムイオン電池向けを中心とした高付加価値製品市場で断熱材需要の回復が遅れた影響を受け、売上高は前期比5.7%減の17,708百万円となった。セグメント利益は同24.1%減の2,480百万円となり、ROSは14.0%と同3.4ポイント低下した。EBITDAは同18.4%減(同7億円減)の32億円となった。
(3) 先端機材セクター
先端機材セクターにおいては、ファインセラミックス製品の拡販を進めたものの、ロジック半導体及びファウンドリー関連の投資時期変更に加えて顧客の在庫調整の影響を受け、半導体製造装置関連製品の販売数量が減少した。その結果売上高は前期比5.5%減の4,101百万円となり、115百万円のセグメント損失(前年同期は170百万円の利益)を計上した。EBITDAは同73.1%減(同2億円減)の1億円となった。トピックスとしては、先端機材セクターの事業拡大に向け、2026年2月に新工場として瀬戸内工場(岡山県瀬戸内市)が稼働開始した。期中終盤であり、2026年3月期への業績影響は乏しいが、既存の備前工場との2拠点体制で半導体製造装置産業をはじめ先端産業分野向けファインセラミックス製品の生産をさらに強化・拡大する基盤を整えた。
(4) エンジニアリングセクター
エンジニアリングセクターにおいては、2025年5月に同社グループに加わったブラジルのReframaxの業績が第2四半期より寄与したことにより、売上高は前期比78.2%増の45,856百万円となった。セグメント利益は、Reframax買収に伴う一過性費用やのれん償却額等の発生があったものの、同68.1%増の2,714百万円となった。EBITDAは同132.4%増(同23億円増)の41億円となった。
(5) その他
その他の売上高は、前期比16.7%減の753百万円、セグメント損失は39百万円(前期は548百万円の利益)となった。EBITDAは同91.2%減(同6億円減)の0億円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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