品川リフラ Research Memo(5):セグメント別では耐火物セクターとエンジニアリングセクターが順調に推移
2. 事業セグメント別動向
(1) 耐火物セクター
耐火物セクターの売上高は前年同期比16.7%増の52,971百万円となった。国内の粗鋼生産量の減少や、安価な中国製鋼材流入によるブラジルの鉄鋼業の操業度低下により耐火物販売数量は減少したが、Goudaの半期業績がフルに寄与した。セグメント利益は同26.7%増の4,553百万円となった。国内の粗鋼生産量の減少により販売数量は減少し、海外のグループ会社SRBの収益が悪化したものの、Goudaの寄与のほか、販売価格設定の適正化や販売構成の改善によるスプレッドの拡大、西日本地区の生産拠点集約とセラテクノ明石工場への大型プレス設備導入などの生産効率化、グローバルサプライチェーンを通じた安価原料の調達、使用後耐火物リサイクル原料の活用などコストダウンによる収益改善を進めた。減価償却費及びのれん償却額を加えたEBITDAは同56.7%増(同27億円増)の74億円となった。
(2) 断熱材セクター
断熱材セクターにおいては、鉄鋼向け大型改修案件の先送りなど国内の耐火断熱煉瓦などの需要低迷により販売数量が減少するとともに、中国、欧州市場での自動車関連製品の需要が減速し、売上高は前年同期比6.8%減の8,667百万円となった。セグメント利益は同27.6%減の1,195百万円となり、ROSは販売構成の変化を主因に13.8%と同3.9ポイント低下した。EBITDAは同21.3%減(同4億円減)の15億円となった。
(3) 先端機材セクター
先端機材セクターにおいては、半導体製造装置向けのファインセラミックス製品の需要増加が本格化せず、顧客の在庫調整の影響もあり、売上高は前年同期比9.8%減の1,950百万円となり、94百万円のセグメント損失(前年同期は127百万円の利益)を計上した。EBITDAは前年同期を2億円下回りマイナス0億円となった。
(4) エンジニアリングセクター
エンジニアリングセクターにおいては、製鉄所構内の大型工事案件の工事進捗に伴う売上計上により国内が増収となるとともに、Reframaxの7〜9月の業績(5,688百万円)寄与により、セクター全体の売上高は前年同期比57.5%増の18,482百万円となった。セグメント利益は、Reframax買収に伴う一過性費用4億円、のれん償却額の計上などで、同70.6%減の204百万円となった。EBITDAは同13.8%減(同1億円減)の6億円となった。
(5) その他
その他の売上高は、前年同期と同水準の464百万円、セグメント利益は前年同期比5.6%増の284百万円、ROSは同1.8ポイント上昇の61.2%であった。EBITDAは同5.2%増の3億円となった。
3. 財務状況と経営指標
2026年3月期中間期末の総資産は、前期末比26,349百万円増加し221,563百万円となった。Reframaxの買収に伴い、資産、負債とも大きく膨らんだ。資産においては、売掛債権などの流動資産が同3,569百万円増加したほか、Reframaxののれん9,753百万円(取得原価の配分未了につき暫定的に算出された金額)及びのれんを除く無形固定資産が9,198百万円増加するなど固定資産が同22,781百万円増加した。買収時の資産精査によってReframaxの無形固定資産の評価が増加した。一方、Reframaxの買収資金については短期借入で賄い長短借入金は12,910百万円増加した。そのため、負債合計は同19,210百万円増加し120,596百万円となった。純資産合計は同7,139百万円増加し100,967百万円となった。親会社株主に帰属する中間純利益4,343百万円から配当金を2,052百万円支払い、利益剰余金が2,291百万円増加したほか、60%の議決権を取得したReframaxの非支配株主持分が3,732百万円増加した。負債が大きく増加したため、自己資本比率は41.7%と同3.9ポイント下回った。
2026年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加、仕入債務の減少により必要運転資金が2,901百万円増加したが、税金等調整前中間純利益6,883百万円に加えて、減価償却費3,373百万円、のれん償却額627百万円などの資金増加が大きく5,500百万円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得3,502百万円、Reframaxの株式取得13,690百万円などで17,193百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは12,396百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローの支出と配当金2,168百万円を賄うため長短借入金をネットで10,802百万円借り入れ、8,429百万円の収入となった。その結果、不足分は現金及び現金同等物を3,293百万円取り崩したものの、23,336百万円(預入期間3ヶ月以上の定期預金を除く)の残高を保持し、第6次中期経営計画に掲げる事業・設備への成長投資に必要な資金を留保している。なお、有利子負債(長短借入金)は70,366百万円と膨らんでいるが、現金及び預金・有価証券を控除したネット有利子負債は46,740百万円である。これは2026年3月期に見込まれるEBITDA23,000百万円の2倍程度であることから、財務の健全性は堅持し、今後の成長投資に向けての資金調達のアベイラビリティを確保している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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