ジェネパ Research Memo(5):中期経営計画を策定。2027年10月期に売上高217億円を目指す
1. 2025年10月期の業績見通し
ジェネレーションパス<3195>の2025年10月期の連結業績は、売上高17,500百万円(前期比7.8%増)、営業利益120百万円(同46.8%増)、経常利益160百万円(同617.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益150百万円(前期は138百万円の損失)と、増収増益を見込んでおり、最終損益については2022年10月期以来の黒字計上となる見通しだ。2025年10月期中間期決算発表と同時に経常利益以下の通期業績を上方修正したが、為替動向や国際的な通商政策等の外部環境が不透明であるとして、売上高及び営業利益については保守的な見方に立ち、予想値を据え置いた。中間期時点の進捗率は好調で、外部環境からの影響がない限り、業績予想達成の確度は高いと弊社では見ている。売上面では、ECマーケティング事業では引き続き利益率の高いD2C商品のラインナップ充実と販売拡大に注力する。過去実績から見ると、第3四半期辺りに売上が拡大する傾向があり、夏季に向けての家電や家具、機能性繊維を使用した冷感寝具等の販売を促進するようだ。商品企画関連事業では、青島新綻紡貿易の開発した機能性繊維を使用した製品販売や、Genepa Vietnamにおける家具の海外向け販売を推進する。機能性繊維についてはこれまでの寝具以外にアパレル事業への展開としてリカバリーウェアを開発中で、業績寄与に期待がかかる。利益面では、製造等パートナー企業の拡大により低原価率を実現したD2C商品の販売強化で高利益率を確保するほか、商品企画関連事業における好調な受注からの増収やGenepa Vietnamに対する財務体質の改善施策による為替リスク回避効果もあり、安定した業績推移が見込まれる。
2. 中期経営計画
2025年10月期から2027年10月期までの3年間を対象とする中期経営計画を2025年1月に発表した。2027年10月期業績目標を売上高21,755百万円、営業利益459百万円とした。目標達成と同時に時価総額を10,000百万円以上に押し上げることで、2026年10月期以降に現在の東証グロース市場からスタンダード市場へ変更し、持続的な成長軌道を維持する。成長戦略として既存事業・新規領域別に方針を定めた。既存事業として、ECマーケティング事業はD2Cをはじめとする成長分野を主体に営業利益ベースで2024年10月期対比244百万円増を目指す。商品企画関連事業は中国及びベトナム子会社の事業拡大により同150百万円増を、その他減価償却費の削減効果で毎期同20百万円増を見込む。新規領域は投資費用を計上するも、売上面・利益面は業績目標に未反映で、既存事業での増収増益効果の上乗せ分と捉えている。新規領域はストレッチ戦略として、ECマーケティング事業はUSP事業の本格展開と中国でのECマーケティング事業への挑戦、商品企画関連事業は機能性繊維のアパレル市場への展開を挙げる。これらの方針を実行するための重点施策として、ECマーケティング事業に関し3点、商品企画関連事業に関し2点を掲げた。ECマーケティング事業については、1) 自社ブランド確立のための製造等、パートナー企業をアジアへ拡大(D2C事業)、2) USP事業の推進、3) 中国でのECマーケティング事業に挑戦の3点、商品企画関連事業については、1) 機能性繊維のアパレル事業への展開、2) 欧米豪等日本以外への販路の拡大の2点である。前述のとおり、2025年10月期は通期業績予想を上方修正するなど事業運営は順調に進捗しており、早期の中期経営計画目標達成に期待がかかる。
(1) ECマーケティング事業
1) 自社ブランド確立のための製造等パートナー企業をアジアへ拡大(D2C事業)
国内中心であったパートナー企業を、ベトナム・中国・韓国といったアジア地域を中心に拡大する。同社のマーケティングデータや商品データの提供により、パートナー企業はリアルタイムで顧客ニーズを把握して新商品を企画・開発・製造する。商品は「s!mplus」「with core」「カクシング」ブランドとして同社のECネットワークで販売される。バリューチェーンの拡大により、製造と販売ラインが連結され利益率の向上が望めるほか、品質やコストパフォーマンスに優れた商品の提供でグローバルレベルでのブランド価値の向上にもつながる。ベトナムや中国の子会社を中心に商品化に適した地元企業を開拓すると考えられる。
2) USP事業の推進
同社が専門店型EC店舗の集団をECモールのように一元管理して運営するもので、2025年1月までにジャンルや取り扱いアイテムの異なる10店舗を開店し、検証店舗としてそれぞれに適した販売・運営方針等を見極めており、同社方針が固まった段階で店舗規模の拡大等を図る。将来的には1,000社を超えるパートナー企業と協力し、大幅な店舗数の拡大を見込む。
3) 中国でのECマーケティング事業に挑戦
中国における消費拡大施策を睨み、同社が日本で取り扱う222万点の商材を中心に、中国国内向けECマーケティング事業を展開する。青島新綻紡貿易が中心となり、同社グループがECマーケティング事業において培ってきた越境EC事業の実績や他社のECサイト構築ノウハウ、国内ECモール店舗を拡大させてきたマーケティング技術等を駆使して事業を軌道に乗せ、中長期的な収益化を計画している。
(2) 商品企画関連事業
1) 機能性繊維のアパレル事業への展開
青島新綻紡貿易における機能性繊維の研究開発力をさらに高度化するとともに、これまで寝具の商品化に適用してきたビジネスモデルを活用してアパレル市場を開拓し、事業規模拡大につなげる。現在顧客企業へコアヤーン糸を使用したリカバリーウェアの商品化に関する提案活動を実施中である。
2) 欧米豪等日本以外への販路の拡大
Genepa Vietnamで企画開発及び製造した家具の海外市場への販売を強化する。ベトナムを本拠としつつ、日本企業グループの信頼性や品質の高さを訴求して、欧米及び豪州市場をターゲットとした販路拡大を進める。海外市場への取り組みは2024年より進めており、イタリアやオーストラリア企業からの受注を獲得した。2025年は特に欧米からの受注獲得を目指して活動を進めている。Genepa Vietnam工場では「Sedex/SMETA監査」の受監をはじめ、ISO9001やISO45001認証を取得済のほか、生産管理ではERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)を導入しており、顧客企業からの信頼確保に向けた基盤整備を完了している。今後はこれらをアピールして受注獲得を推進する。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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